誰かさんの落し物（R.N） (ページ18)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:366,888 hit

18 ページ18

昨日あんなことがあっても

今日はまたいつもと変わらない日常で

いつも通りあかりと授業を受けて

いつも通りまた笑えた。

五十嵐先輩を思い出すとまだ寒気と吐き気が止まらないけど、ここまでいつも通りでいられるのは少なからず永瀬さんのおかげだろう。

私は永瀬さんの携帯電話をお守りのように大切にカバンにしまっていた。

「は？五十嵐？まってほんと殺す」

昨日のことをあかりに言うと

あかりの顔は見たことないくらい曇っていた。

「なにかされたの？」

「あ、いや、、たまたまその、、人が通って大丈夫だった」

永瀬さんとのことは何故か本能的に言ってはいけない気がして、やましいことはなにもなかったが隠してしまった。

「それにしてもだよ、ここまでクズだと思わなかった」

私以上に怒ってるあかりを見て

なぜか嬉しくて少し笑えた。

「たまたま通りかかったその人に１億円贈呈するわ」

と、あかりがボソリと言った。

ドッと笑って

良かったね永瀬さん、、(笑)

と、心の中で言っておいた。