好きな人は彼女持ち。１【ダイヤのA】

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倉持先輩と秀明君にお礼を貰えて嬉しかったけど、二人の様子が何かおかしくて…

もしかしたら私のこと…なんて少し考えたけど、そんなはずないかと思い二人を止めた。


結局、昼休みが終わるまで廊下でギクシャクした空気のまま三人で過ごす羽目に。


だけど、あれから倉持先輩が私に対して積極的な態度で接してくるようになってきて…

もしかして？と思う度に意識してしまった。




授業が終わり、雨の中いつものように部室に行くと部活で使うノートを教室に忘れた事に気づいた。


めんどくさいなーと思いながらも傘を差しながら校舎の方へ歩いていると、目の前から全速力の人が……

避けてくれるよねとギリギリまで普通に歩いているとそのまま真っ直ぐ突っ込んできてーー


気がつけば思いっきり地面に尻餅をついていた。


「すみません…怪我は……A？」


ぶつかってきた人は御幸先輩で、雨の日に関わる確率多いな…なんて考えていた。

それにお尻も痛い…


「わりーな。前見てなくて……あっ…！」


お互い立ち上がると、御幸先輩がポケットに手を入れて何やら慌てている様子だった。


「どうかしたんですか？」

「やべー落とした…」


こんな御幸先輩は初めて見た。

余程大切な物を落としてしまったんだと思うと、ぶつかった罪悪感で私も慌ててしまう。


「え…！何を落としたんですか？」

「ネックレス…」


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