棘くんと私の恋物語【呪術廻戦】

５．本当の仲間 ページ5

早速次の日からAが授業に加わった 制服のデザインは真希のとは違って可愛らしいプリーツスカート型 それを着ているAも可愛らしかった

今は外での戦闘訓練の時間

Aはまだ呪力を上手くコントロールできないので、呪具の練習から始めることになった
色んな種類の呪具を試してみて1番使いやすかった鎖鎌を使うことにした Aの鎖鎌は特殊で、鎖分銅の部分も鎌になっている

五条先生は武器選びを手伝ってくれた後 じゃ、後は真希よろしくね〜と言ってフラっとどこかへ行ってしまった 真希は「全く悟は...」とブツブツ文句を言っていた 面倒臭いのかなと少し不安になる

「ま、Aに罪はない」

少しホッとした
そして慣れた手つきで竹刀を取り、構える
自身ありげに笑う真希から張り詰めた空気が漂う Aも唾を飲んで構えた









「まずは私から一本 取ってみな」









「ハァ...ハァ...」

「どうした？動きが鈍くなってきてるぞ」

「ッ！...」

あっという間に組み敷かれ顔の前で竹刀を寸止めされた、と思ったら額に一撃当てられた

「いてっ」

真希ちゃん曰く、罰ゲームがあった方が成長するらしい



「おーおーやってんなー」

「すじこ」

「そろそろみんなで休憩しない？」

「あー...確かに3時間ぶっとうしでやってるからな」

「えっ もうそんなに...？」


夢中になりすぎて気づかなかった
だけどこんなにやっても一本も取れないなんて
私は元々運動神経が悪い方ではなかったが、ここまで歯が立たないとは

「真希ちゃんは凄いや」

「別に私は凄くねえよ」

「私も早く真希ちゃんみたいに強くなりたいな」

「......Aならすぐなれるよ」

「知ってるか？A コイツも転校したての頃は真希にしごかれてたんだぜ？」

そう言ってパンダが憂太を指さす

「あはは、でも僕でもまあまあ強くなれたんだからAさんも強くなれるよ」

「ツ、ツナマヨ！」

「えへへ、ありがとう みんな優しいね」

そういえばみんなが笑い返してくれる
恵まれてるなぁと思った



物心着いた頃には呪霊が見えていて、呪霊のことが見えない両親や友達にその事を話しては気味悪がられていた 小学校高学年頃からは隠してきたが、よく何かから逃げ回ってる私と関わりたがる人はいなかった 高校で一人暮らしを始めてからは両親とも連絡を取っていない

でもここにいるみんなは、呪霊が見えなくても私をそんな目では見ないだろう


やっと居場所が見つかった気がした

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