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慎)名字は。
A)そこから？笑
慎)覚えらんないんだって、
A)のりもと。法律の法に本って書いて法本。
慎)成程。
えーと、じゃあ誕生日。
A)じゃあって何笑
慎)聞くことがあんまり浮かばない
こーゆーのしたことなくてさ。
A)…11月17日
慎)えーと…
次、何質問したらいいのか分からなくて言い淀んでると。
A)…あ、電車来た。
慎)…えっ、もう？
A)うん、じゃあ長谷川くんまた今度予定立てた時！
次は誕生日のお祝いもする！
慎)…ありがとう
…このまま肝心なことは何も言えず、何も聞けず彼女を見送ってしまうのか。
そんな臆病だったっけ、俺は。
……そうじゃない筈だ。
慎)…A、！
A)え、へっ？？
ちょ、大声で名前呼ばないでよ…っ、
慎)……好きな人、いるっ？？
A)………え、
───後戻りは出来ないかも
そんな考えが過ぎらないわけじゃなかった。
でも。
俺はもう後戻りなんて求めてないから。
欲しいのはきっと……────
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作者名：れい | 作成日時：2020年5月20日 21時
