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はて。
今更なのだが。
何故俺はあんなこと言えたのだろう。
キャラじゃないと言われればキャラじゃないし。
撤回したいかと聞かれれば勿論したいし。
…どうした、最近の俺。
彼女と出会ってから俺が俺じゃないみたいだ。
A)なんか難しいこと考えてるでしょ
慎)…別に
A)出た、別に笑
慎)そんなよく言う？
A)言うよ笑
口癖なんじゃない？笑
長谷川くん、あんまり自分のこと喋らないからほぼほぼ謎だよ笑
慎)それは言い過ぎだろ笑
A)ほんとだよ！笑
私が知ってるのって名前と暑いのが苦手ってことくらいだよ
慎)最後は余計。
A)最後って言う程知らないけど、笑
慎)そんなに教えた記憶無いもん
A)全く無いんだって笑
慎)教えてもらった記憶も無いけど
A)うっ。
帰り道。
彼女は俺のことを聞きたがった。
わざと秘密にしているわけでは無い。
でも自分から言うのも違うでしょ？
…不可抗力だよね、きっと。
慎)…じゃあ。
駅に着くまでなんでも質問して。
全部答えてあげる。
A)…いっぱい質問しちゃお
慎)…手加減願います。
突如始まった質問コーナー。
それはほんとに駅に着くまで続いて。
A)誕生日は？
慎)7月29日
A)なんであの高校入ったの？
慎)特に理由はない
A)血液型は？
慎)それ聞いてどうすんの笑
Bだけど、笑
A)好きな食べ物は？
慎)選び切れない
A)嫌いな食べ物は？
慎)ダントツでしいたけ。
A)趣味は？
慎)スニーカーとかキャップとか集めるの好き。
A)家族構成は？
慎)父親母親、兄が1人
そんな質問ばかりが10何問か続いた時。
A)……好きな人はいる？
慎)……
彼女を横目に見ても真っ直ぐ前向いて歩いてるだけで。
…暗くなってきたこともあり、表情が読み取れなかった。
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作者名：れい | 作成日時：2020年5月20日 21時
