転生者の姉は弟のために頑張る4 (ページ7)

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例のビルから少し離れたところに車を停めて音を立てないように出来るだけ早く屋上へと駆け上がる。

外階段だけしか今は使えないから見張るのには楽だけど、実際に昇り降りする時は自力しかないから地味にキツイ…！

持ってきた荷物を地面に置いて、息を整えていれば一足先にライ、赤井さんが来たのが見える。
ということはそろそろヒロも到着するはず…！

物音や気配を察知されないように出来る限り息を潜めて見守っていれば、唯一の登ってくる手段である外階段からカンカンと音がする

音が止んだかと思えば、赤井さんが声をかけているのが聞こえる。
さて…いつどのタイミングで出て行くのが正解なのかしら…

出るタイミングを伺っていれば、ヒロが赤井さんに殴りかかったかと思えば簡単に投げられてしまっているのを見て驚く
え、ヒロ貴方柔道かなり上手かったじゃん？！と思っていたら、その手には拳銃が握られていた。

今の投げられる一瞬のうちに赤井さんから抜き取ったのか！プミャからもあっという間に奪ってたし納得だわ

赤｢流石だな、スコッチ…俺に投げ飛ばされる振りをして、俺の拳銃を抜き取るとは…
命乞いをする訳では無いが、俺を撃つ前に話を聞いてみる気はないか｣

景｢拳銃は…お前を撃つために抜いたんじゃない…！｣

赤｢ホォ…？｣

景｢こうする、ためだ…！｣

え、ちょっと待って？！これ隠れてる場合じゃないわ！！
リボルバーを赤井さんが止めてるうちに出ないと！！

｢えっと…！ロン毛さん！！その手絶対離さないでよ？！｣

景｢なっ！なんでここに…！｣
赤｢もしかして俺のことか…？｣

｢とりあえずその拳銃下ろして！早まるな！！｣

赤｢誰かは知らんが彼女の言う通りだ。自決は諦めろ、スコッチ。お前はここで死ぬべき男では無い｣

景｢何？！｣

赤｢俺は｢FBIから潜入してる捜査官、でしょ｣…あぁ。本当の名前は赤井秀一、お前と同じ奴らに噛み付こうとしている犬だ
さぁ、分かったら拳銃を離して俺の話を聞け。お前一人逃がすくらい造作も無いのだから…｣

｢ロン…赤井さんの言うことは信用していい、調べは着いてるから。お願い、その拳銃を離して｣

景｢だが…｣

｢赤井さん、彼を逃がすことは簡単なんでしょ。私も協力する、だからお願い｣

赤｢スコッチを逃がすのは構わんが、君は何者なんだ｣

｢私は警視庁の刑事で公安の協力者よ。私は彼、スコッチの仲間｣

赤｢そうなのか？｣

景｢変装で無ければ…｣