act.14 ページ15
Aside
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薫「あれ、誰だろ」
そう言ってスマホを取り出すと「あ、ヤバ…」と呟いた。
A『?…どうかしたの?』
薫「えっと…、今日奏汰くんが部活の集まりがあるって言われてたんだけど」
決まりが悪そうに頬をかく薫くん。何となく、状況の察しがついた。
A『すっぽかしたんじゃないよね?』
そう尋ねると、薫くんは力なく笑った。
零「やれやれ、どうやら図星のようじゃな」
薫「うん…何かその事で颯馬くんがちょっと暴走してるみたい…」
薫くんは度々部活をサボるので、もう慣れっこだ。
こういう時はすぐ行って謝んないと。
A『ほらさっさと行ってきて!薫くんが原因なんだから、奏汰くんと颯馬くんにちゃんと謝るんだよ〜?』
薫「はいは〜い!じゃ、朔間さん、俺は先に行くから!」
バタバタと走り去る薫くん。
零「全く…騒がしい奴じゃのう…薫くんは」
A『零くんも大変だね…』
はぁ、と呆れる零くんに、何となく無意識に手を伸ばす。ぽす、と零くんの髪に手が触れた。
零「…っ?」
A『あ、ごめん!!』
予想外の行動に驚いたのか、零くんの紅い目がぐっと見開かれる。
(あちゃー…、さっき凛月くんにした時にみたいにやっちゃった〜…)
A『ご、ごめんね!さっき凛月くんに…』
零「…A、我輩を煽っておるのかえ?」
A『え__わぁっっ』
それは一瞬で、くるりと私の視界は反転した。
つまり、今の状況は__零くんに押し倒されている…?
A『えっ、わっ、ちょ、零くん!?』
慌てて体を起こそうとするも、どう足掻いても零くんの顔がどアップになるだけで、私の心臓に悪い。
(いやいやいや…!いくらなんでもダメだわ、この状況は!!!!!!)
一度呼吸を整えて、零くんを見上げた。
A『零くん、あのね…!?』
零「何じゃ?A………?」
(ぐっっっ……!)
けれど、全く動じない彼の目を見続けることはやっぱりできない。
A『私には泉っていう彼氏も居るんだし、ちょ〜っとこれはマズいかな!?』
視線を反らしてだけど、何とか言い切った。
零「…くくっ。面白いのう…冗談じゃよ、」
零くんは我輩もそろそろ帰るとするかのう…♪とさっさと私の上から退いて帰ってしまう。
A『はぁ…むり…』
けど、ああいうのに慣れてない私は、1人悶々と苦しんでいた。
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M!LK(プロフ) - あおいさん» コメありがとうございます!確かにそれぞれのENDも見たいですね、、、!凛月や王さま、零や泉、それぞれキュンキュンできるように頑張りますね!引き続き楽しみに待っていてください! (2020年3月12日 16時) (レス) id: 1b4521cc4b (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - う〜ん!いろんなENDが見たくなっちゃいます!!!!凛月も王さまも泉さんも零も見たいです!!最新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2020年3月12日 2時) (レス) id: 456648e3b3 (このIDを非表示/違反報告)
M!LK(プロフ) - さまこ人間失格さん» さまこさんありがとうございます〜!楽しみが半減しちゃうかもしれないので言えませんが、、、楽しみにしててください!もっと早く更新できるように頑張ります! (2020年3月11日 21時) (レス) id: 3afeea2cde (このIDを非表示/違反報告)
さまこ人間失格(プロフ) - すごく面白いです!個人的に瀬名先輩と夢主がよりを戻すのを期待しています!更新待っています!頑張ってください! (2020年3月10日 23時) (レス) id: 97a76333d2 (このIDを非表示/違反報告)
M!LK(プロフ) - はやみんさん» はやみんさん、コメントありがとうございます!頑張ります〜♪ちなみに使わせて頂いた言葉はミゲル・デ・セルバンテス という方のものです! (2020年2月27日 21時) (レス) id: 3afeea2cde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M!LK x他1人 | 作成日時:2020年1月19日 13時