九 ページ9
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「織田は美男子揃いですね」
「…ああ。未来の子孫に見せてやりたいくらいだ。(超失礼)」
「ふふ、帰蝶様はたまに大それたことをおっしゃいますね」
「花果とは違う人間だからな。が、さっきのは半分は冗談だ」
俺は転生してこの世に来たんだから、現代の者がこれるかはわからない。自分で花果とは違う人間だとって厨ニ病みたいなこと言ってんな俺。と苦笑いを浮かべた。
「私とは違う人間。それはそうですよ、貴方は斎藤道三殿の
「そういう意味じゃあねぇんだけどなぁ…」
俺のなんとも言えない反応に、花果はおや、それは失礼しました。と言った。
「この国の行く末が全てわかるんだ」
「え…?」
あまりに突拍子も無いことを俺が言ったもんだから、花果は俺を真っ直ぐに見つめた。嘘だと言うのを待っているのか。
「ま、信じなくてもいいさ。そのうち、織田信秀は流行りの病にかかる。その時になればわかる。俺は、異分子だってことが」
信じがたい顔をして花果は立ち止まって、先に行く俺を見つめていた。
さ、部屋戻ろう。
____________________________
父上と兄上に文でも書くか。どうせ、返事来ないだろうけど。
筆を手に取ったとき、ふいに物音がした。
俺は袖から短刀を抜き、その気配に刃を向けた。
「…俺に刀を向けるか。肝の座った女…いや男か」
俺が男だと知らなかったのか。なら、俺を見破った…?あれだけ家臣は騙されていたのに。
「お前が、織田信長か…」
いやいや、近くで見ると益々イケメンだなクソ。俺が惨めになるじゃねぇか。
つか、目付き怖っ。え、こいつの妻になるの。女になっても慣れる気がしない。
俺はじっと信長の目を見ながら、ごくりと唾を飲む。
何か言えよ…と複雑な思いで、見つめていると持っていた短刀は奪われ、床に落ちた。
速い。
「ッ!!」
硯と筆が、ガタッと音を立てて落ちた。俺は、壁に腕を押さえつけられた。
「は、離せ。私を誰だと…」
「うるさい口だ。」
!?
…なんで、こんな近くに信長の顔があるんだよ!?
………なんで俺、キスされてんの!?
「________ッ!???」
俺のファーストキッスが!!(え、そっち?)
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愛之助(プロフ) - 安奈さん» その件は存じております、「乱」と記されていたこともあったので初期は乱丸としていますご了承ください。指摘が多かったので、後編の方では蘭丸に変更しました。ご心配ありがとうございます。 (2月21日 19時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
安奈(プロフ) - 森蘭丸のらんは花の蘭だったはずです。ご確認下さい。 (2月21日 19時) (レス) @page17 id: dd0f887606 (このIDを非表示/違反報告)
萩野千紗@別垢(プロフ) - うふふ…腐腐腐…尊い…腐腐腐腐腐… (2月10日 21時) (レス) @page37 id: 3c14d32f91 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - あっ文の構成とか何までクソ好きです……オリジナル作品でこんなに良い作品初めて出会いました有難うございます(土下座) (1月21日 17時) (レス) id: 006bd7f18c (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 容音さん» 自分のプロフ見てみたら、通知出来ていないですかね…?説明が下手で申し訳ないです! (2021年5月17日 0時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/10edaabbfe1/
作成日時:2018年6月26日 14時