十三 ページ13
「…頭痛え」
「何もなかったんですね?帰蝶様」
「まあな。そこまで、悪い奴じゃないのかも…なんだよその目」
口元を布で隠している花果は明らかに、俺を見てニヤニヤとしていて目は弧を描いていた。
「いいえ。なんでもありませんよ。
それにしても、
え、なに。花果って腐女子?なの。いや、衆道が普通なのは知ってるけどさ…。こっちは中身普通の現代人だぞ。
「俺には普通じゃねぇよ。男に股開いて堪るか。羞恥心で死にたくなる」
「利家殿は自慢していたようですがね。ふふ」
どう自慢したんだよ。「俺、信長様におかされたんだぜっ☆」とか「信長様とアッハァ〜ン///な関係だったんだ…///」とでも言うのか。
馬鹿野郎。死んでも言えねぇわ。
「気が知れねぇ…。で、何しにきたんだ。用があってきたんだろ。」
「はい。信長様の弟君、信行様が帰蝶様にお目通り願いたいと」
あー…、こんなやつれた顔でいいなら別にいいけど。
「どこにいるんだ」
「は、…先程、城の庭でなにやら座り込んでいたようですが」
「俺が直接会いに行く」
「わかりました」
そう言い、花果は下がった。重い着物を引きずり、廊下へ向かった。
城の入り口の方に行くと、しゃがんでなにかしている信行殿を見つけた。
「なにをしておられる信行殿?」
「わ!?A様!いつの間に…?」
信行殿は焦って何故か後ろの茂みを隠した。
俺はさらっと無視して、隠している方を覗き込んだ。
「猫…?」
隠していたのは猫だった。
「あの…兄上には言わないで下さい…。」
「何故?」
「捨ててこいと言われるかも…。」
言いそうだな、冷酷だからな。優しいなぁ…全然兄弟似てない。
「そういうことなら構わぬ。して、信行殿。私に会いたいとは何かあったか」
「あ!えっと…っと…」
考える素振りをして、うーんと唸っている。まさか、考えてなかったのか。
「あ!城下に行きませんか?」
「あ、あぁ。構わないが」
城下か…まだ、信長が当主ではないから好きに市は開けないのか…。まぁ、織田信秀の作った城下でも栄えているか。
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歴史苦手な方へ
確認です。
楽市楽座…誰でも楽に、好きに商売が出来るようになることです。
これは、織田信長のしたことで有名です。
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愛之助(プロフ) - 安奈さん» その件は存じております、「乱」と記されていたこともあったので初期は乱丸としていますご了承ください。指摘が多かったので、後編の方では蘭丸に変更しました。ご心配ありがとうございます。 (2月21日 19時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
安奈(プロフ) - 森蘭丸のらんは花の蘭だったはずです。ご確認下さい。 (2月21日 19時) (レス) @page17 id: dd0f887606 (このIDを非表示/違反報告)
萩野千紗@別垢(プロフ) - うふふ…腐腐腐…尊い…腐腐腐腐腐… (2月10日 21時) (レス) @page37 id: 3c14d32f91 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - あっ文の構成とか何までクソ好きです……オリジナル作品でこんなに良い作品初めて出会いました有難うございます(土下座) (1月21日 17時) (レス) id: 006bd7f18c (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 容音さん» 自分のプロフ見てみたら、通知出来ていないですかね…?説明が下手で申し訳ないです! (2021年5月17日 0時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大手裏剣 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/10edaabbfe1/
作成日時:2018年6月26日 14時