【d!】自爆テロ？了解です！

１話 ページ1

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Ｇ国は先日、Ｗ国から宣戦布告されたばかりだ


武力差は圧倒的であり勝てるわけがない
世界各国が最大レベルの警戒を寄せるＷ国だ

軍事力最強国家と呼ばれており戦争大好きで
常にどこかの国と戦争をしている


Ｇ国は私が住んでいる国で私はここの軍人だ

まだまだ新米で日々上官から厳しく鍛えられ
時に激務を任され雑用を押し付けられたりする


Ｗ国に勝てるわけないとわかった軍人達が
次々と逃亡の準備を始める中私は部屋に戻り

淡々と書類整理をしていた



逃亡したとしてもどうせやっていけない



そんな考えが頭の中にあり諦めているのだ

どうせならここに留まり生命を断つ
忠誠心など無いが逃亡するのがめんどくさい

書類整理を終えるとタンスの中から
キャリーケースを出し開けて中身を取り出す



「やっぱしフォルムがいいなぁ…」



キャリーケースの中には私が趣味で集めている
世界各国の匠が作ったナイフが入っていた

それを眺めるのが日課になっている



「いいな〜」



お気に入りのナイフを手に取り眺めていると
机に置いてあった通信機がうるさく鳴り始めた

通信機が鳴るということは緊急の呼び出しだ



「はい、Aです」



通信機を手に取り電源を入れ返事をする



『上官殿がお呼びだ、直ちに会議室へ来い』


「了解しました」



会議室に呼び出されるということは
また何か面倒なことを押し付けられるのか…

会議室に呼び出されるときは
めんどくさい事を押し付けられると決まっている

軍帽を被り部屋を出て会議室へ向かった


廊下に出るとみんなバタバタと慌てている

きっと逃げる準備をしているんだろうな



「Aです」



扉をノックして名前を告げると
中から苦手な上官の声がして部屋へと入った



上官「急に呼び出してすまない」


「いえ、大丈夫です」



上官は無駄に広い会議室の奥の椅子に座って
足を組んでいる、机の上に物騒なものが見えた

爆発物だ、それを見て何故呼ばれたか察する



上官「先日、我が国はＷ国に宣戦布告された」


「はい、存じております」



そこでだ、と上官は言葉を続けた



上官「国王から直々にお前へ命令がある」



国王から直接命令？関わりのない私に？



上官「お前は選ばれたんだ」



上官はそう言い爆発物を持って立ち上がった

そして私に近付いてきて爆発物を押し付ける
上官は微笑んでいる、全てを諦めたような目だ



「はい、謹んで承ります」



敬礼して爆発物を受け取った

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