7話 ページ8
また後でいくね、おー、と気の抜けた会話をして半間くんと別れる。少し身長も伸びて髪も伸びて成長してて何だか嬉しくなった。大きくなったね半間くん。誰目線だよ。
それはそうと羽宮様、テーブルに頭を打ち付けたりヤケ酒したりと行動が煩いのである。さっきからさりがヤケ酒のせいで無くなった酒を毎回注ぎにいっててものすごく大変そう。さりの表情は無でしかなくて何だか私が悪い訳では無いけれど申し訳なくなった。あ、ほら、吐きそうになってる。羽宮様はバカなのかな？？？
「ペースを落としてください、羽宮様。まだ一次会ですよ」
「う゛る゛せえ゛！！！オレだけでい゛いじゃ゛ん！！」
「一虎ガチ恋痛客勢じゃん、キモ」
「ま゛いき゛ぃ！！！」
ガチ恋では無くて酒のせいですよね完全に。あんまり女にだらしない印象は受けないけどなぁ、そう思いながらいつの間にか注がれていたビールを美味しく頂く。アサヒがいちばん美味い、異論は認める。
まあこの程度の絡みなら全然余裕だし何なら可愛い方である。私は別に気にしていない。
すっかり羽宮様のおかげで緊張も解れていた。
「それにしても半間と同級生なんスね」
「あ、そうですよ。あの子は全く大変でした。私のお腹から出てきたとは思えません」
「ァ、お母さんでしたか」
「何言ってんのオマエら」
初めて松野様に話しかけられた。そんなに半間くんと同級生とか意外？？まさかあの子嫌われてますか？あ、嫌われてそう。高校時代もヤバかったからなぁ(遠い目)
そんな会話を聞いて佐野様通称マイキーさんが呆れた顔してケーキを食べてた。太らないのが羨ましい。
さりはもう羽宮様の対応を諦め龍宮寺様と楽しくお話をしていた。もう1つ隣には三ツ谷様がいて私たちを佐野様と同じく呆れた目で見ていた。日常茶飯事なのですか？
「そうだ、二次会もくるっしょ」
「延長ですか？」
「ン、そおそお。とりあえず二時間ね」
「ありがとうございます、女の子は誰にしましょうか」
「オマエとその人だけでいいわ、幹部だけだし」
「わかりました、ありがとうございます」
さりも続けて頭を下げる。延長は有難い、赤字を免れることができるし社長にどやされなくて済むので。早速スマホを取り出してドライバーと社長に私とさりが二時間延長を頂いた旨を伝えているとそこに羽宮様の視線が突き刺さった。え？
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作者名：み | 作成日時：2025年7月16日 13時
