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14話 ページ16

「さり、今日はありがとね」

「あ、こちらこそありがとうございます。あの、でもリーダーがマジで服脱ぎ出した時は私ほんとどうしようかと」

「あっはは、もーさりは可愛いんだから」


結局あのあと蘭様に負けてストッキングを脱ぎ、2回戦目で斑目様に勝ち、次戦竜胆様にまけ上着を脱ぎキャミになりそこで終わった。みんなの歓声は凄くてなんか腹立ったけれどお高いシャンパンを目の前にするとどうでもよくなった。あれ、美味しいんだわ。
何はともあれそうして時間は過ぎ、仕事終わり近くでさりと居酒屋でご飯を食べ、お酒を飲み、楽しい時間を過ごしていた。

ふとさりが目線を私から後ろに流す。


「・・・あっ、」

「エッまって、リーダーともう一人の子じゃん」

「ああああAっっ、私服かわいい・・・・むり・・・」



羽宮様、場地様、松野様である。
もう仕事では無いのでにこやかに笑顔をつくり少しだけ会釈をした。羽宮様ってなんで私のこと気に入ってくれたんだろう?わたし、別にかわいい訳でもないと思うのだけれど。
するとその3人が知らん顔でわたしたちのテーブルに座ってくる。
え、ちょっと。


「オウ、席空いてねーから座るワ」
「りーだぁ、オレ隣座っていい?」
「あ、一虎くん!すみません、Aさん」

「あ、ああー・・・まあいいですよ、これも何かの縁ですね」


さりに同意を求めると苦笑いして席を用意してくれた。
一次会中に気付いたことと松野様からその時言われたことを思い出す。松野様は羽宮様のことを普段はもっとツンツンしてるから今はレアっすよ、と。そして私も最初の羽宮様の態度でなんとなく予想はついていた。
場地様はさりの横、松野様は私のもう片方の横。

猫のように私にくっつく羽宮様がなんだか可愛くて頭を撫でてしまった。


「・・・ねー子供扱いしてンの」

「あらやだ、羽宮様頭撫でられるの嫌いでしたか?」

「別にいーけど。てかそれもう仕事じゃねぇんだからやめろよな」

「それ?」

「様付けすんな」


ああ、たしかに。周りを見ると他の2人もうんうんと頷いていたので私もわかりましたと声に出す。すると一虎さんがそれも、と言ったのでまた首を傾げると敬語もやめろとの事。
ええ、そんなことある・・・
さりも困った顔で私を見ていた。


「距離感じるから、やだ」

「ん゛ん…うん、わかった」

「!それでいい!」


まあ、嬉しそうだからいいか。あと可愛いし。

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作者名: | 作成日時:2025年7月16日 13時

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