『私の顔が好きなんですか？』

LIAR249 ページ7

三人称視点





ガンッ








壁を蹴る音が部屋に響く






.





.





.









「あのさ、Aに余計な事吹き込んでるわけ？」









音の原因の銀髪の男が低く問いかける






その横には面倒くさそうに頭を搔く黒髪の男






視線はスマホの画面だった





2人に対になって座り込んでいるのはどこかで見た事ある男達






「ちがっ……そんなつもりじゃ……」








「あのさあ、どれだけ僕らがあの子を大切にしてるか分かってる？」








「あっ…ごほっ…」









銀髪は座り込んだ男の胸ぐらを掴み上げる




怒りで自制が効かないのか力の加減ができない






「Aの様子がおかしいから問い詰めたら、あんたらの言葉でAが泣いてんの」






「お前の言葉のせいでもあるけどな」






「そらるさんは黙ってて！！」









ふう、と息を吐くとまた目に力が籠る





男達の背筋が凍る









「あの子を泣かせたんだからちゃんと責任は取ってね」









「……え？」









「はいはーい、そらるさんの出番だね。








君達アルバイトでしょ？しかもT大。






屑の癖にいい所行ってんねー…



学費も親に払ってもらってんでしょ？









悲しむよね？君らが"いきなり退学になったら"」








「……あ…」





男達の顔が真っ青になる







こいつは何を言ってるんだ、とでも言いたげだった









「今頃、君らの退学届けが受理されてるんじゃない？これからもっとアルバイト増えるね？
俺らの知ったこっちゃないけど。」






ま、頑張れ？







そう言って銀髪と黒髪の男は部屋から出ていった









放心状態の男達を置いて









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