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『あ、先生』
「睡間...」
職員室へ戻る途中の階段
何故か睡間がいた
『ねぇ、明日から授業復帰でしょ？さっき皆から聞いたんだけど.....冬用コスチュームになるの？』
校舎ということで制服に着替えていた睡間は
今までより多少明るい表情を浮かべながら近づいてきた
『それって申請どうしたらいい.....先生、なんか暗いよ？』
お前の話だ
そう、言えたらいいのにな
「何でもない。コスチュームの話か？」
『ん、冬用』
「冬も同じコスチュームは流石に耐えきれない奴もいるだろ。だから冬用のコスチュームも必要なんだ」
『それ申請いるよね？』
「当然だ」
『私どうしたらいい？』
「とりあえず、要望を書いて俺に渡せ。流石に今日明日で完成はできない。明日の基礎学は体操着だな」
『マジか』
「お前のコス、肩出てるだろ。寒くていいなら好きにしろ」
『嫌だ』
表情も前より変わるようになった
本当に、こいつが
『先生？』
俺はほぼ無意識に睡間を抱きしめていた
『ちょ、え、本当にどうしたの!?』
もういいだろ
これ以上、睡間が苦しむ必要はないだろ
『.....ねぇ、先生。なんか変だよ？悪いもの食べた？』
何も知らない
何も、知らされていない
新しい個性も
それが使いこなせるようになった時
一体、自分の身にどれだけの無理難題を押し付けられるようになるか
使いこなせなければいい
だが、こいつの才能はそれを許さない
いつかは知る事実
遅かれ早かれ
いつかは知るしかない
そんなの、早い方がいいに決まってる
『.......何、これ』
背後で紙の擦れる音
俺はそこそこの勢いで睡間を引き剥がした
「お前...!!」
『睡害.....？私の、個性？』
「.....どうやって、それを」
『.....私、体柔らかい方だからさ。紙眺めてたし、先生が暗いの、それが原因かなって.....まさかだけど』
私の個性が原因なの？
睡間は僅かに怯えた表情を浮かべた
『ねぇ.....私のせい...？』
「...」
『回復って何...？私の個性、増強じゃないの...？』
「それは」
『今までみたいには、できなくなる？』
「違う、そうじゃない」
『なら、私の個性が回復ってどういうこと...？私の個性が変わることは分かってる。でも、回復なんて聞いてないよ...両親の家系に回復はいない』
俺でさえ混乱した話
当事者であるこいつからすれば、きっと
知ることが、苦しいはずだ
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(名前)もりくみ(プロフ) - 読む手が止まりませんでした！それぐらいすごく壮大で面白いはなしです！ (2020年8月5日 1時) (
レス) id: e59f283b39 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！相澤先生カッコいいですねぇ！ (2020年5月23日 17時) (レス) id: ded7a6a91d (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 追記：Twitter始めました。よかったらフォロー承認お願いします。亜樹姫に変える前の名前でやってます。 (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 一先ず完結おめでとうございます！ここまですごく楽しく（同じくらい泣いたけど）読ませていただきました。本当に感謝しています。これからどんな展開になっても読み続けさせていただこうと思うので，またよろしくお願いします。ずっと応援しています！ (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
走って歩いて(プロフ) - 一先ずの完結おめでとうございます！とても考えさせられる作品で、本にしてもいいんじゃないかとも思ってました。もちろん私は続きが気になるのでこれからの更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年4月23日 16時) (レス) id: 3d497f3b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ
| 作成日時：2020年1月1日 16時
