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『奇跡...』
ここは1階
運び出すのは苦じゃない
『あったよ!!』
「早よ避難させろ!!炎も上がってる!!」
『はい!!』
私は倒れている人を2人ずつ、なんとか外へ運んだ
『先生!!運んだ!!』
あとは先生と協力して4人をヒーローに受け渡せば終わる
そう、思ったのに
先生からの返答はなかった
『先生...？』
炎に当たらないように病室に戻ると
先生の姿はなかった
代わりに、先生が押さえていたはずの棚が倒れていた
まさか
『先生!!』
急いで棚を起こす
かなり重い棚
予想通り
先生は棚の下敷きになっていた
『うぅっ.....重っ...!!』
体を硬化できる私ならまだしも
先生はそれができない
なんとか棚をどかし、先生の呼吸を確認する
『まだ息はある...大丈夫!?』
「.....っ...!!」
『立てる？早く避難しないと...』
「.........け.....」
『何？』
「......行け...」
行けって...
「あの4人をどうにか避難させろ...!!」
『先生は!?置いてけってことでしょ!?そんなの無理!!』
「悪いが...さっきの棚に腕も脚もやられた...俺は確実に邪魔になる」
『それでも、私は先生も助けたい!!』
「それであの4人の中で死者が出たらどうするつもりだ...!!よく考えろ、何を優先すべきかくらい、簡単な話だろ!!」
確かに簡単だ
先生を見捨てるのが最善案
だとしても
私は無言で先生を担いだ
「おい!!」
『黙って』
私は、酷く悲しくなった
同時に、意地でも先生を助けないといけないと思った
『今の先生は...私のお父さんとほぼ同じ』
ばぁばに聞いた、お父さんの本当の死に方
知っている人は数少ない
『折れてるなら骨を固定したり、応急処置がいるけど.....こんな状況じゃそんなことも言ってらんないでしょ』
流石に先生を担いだまま走ることはできないが
動くことはできる
だが
脱出経路だった窓の前を別の棚が塞いでいた
『そんな...』
「睡間!!お前だけなら脱出できるだろ!!合理的に考えろ!!」
たとえ、今の私の行動が合理的じゃなくても
『私には...人を助ける力がある.....だから私は、ヒーローになりたいんだ!!』
意地を見せろ、睡間 A
お前の原点はなんだ
今まで、私を助けてくれた人を
次は私が助ける番なんだ
『先生、振り落とされないで!!個性"暴発"!!』
全身に痛みが走る
それでも私は
もう止まらない
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(名前)もりくみ(プロフ) - 読む手が止まりませんでした！それぐらいすごく壮大で面白いはなしです！ (2020年8月5日 1時) (
レス) id: e59f283b39 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！相澤先生カッコいいですねぇ！ (2020年5月23日 17時) (レス) id: ded7a6a91d (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 追記：Twitter始めました。よかったらフォロー承認お願いします。亜樹姫に変える前の名前でやってます。 (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
亜樹姫(プロフ) - 一先ず完結おめでとうございます！ここまですごく楽しく（同じくらい泣いたけど）読ませていただきました。本当に感謝しています。これからどんな展開になっても読み続けさせていただこうと思うので，またよろしくお願いします。ずっと応援しています！ (2020年5月15日 13時) (レス) id: 8272aee984 (このIDを非表示/違反報告)
走って歩いて(プロフ) - 一先ずの完結おめでとうございます！とても考えさせられる作品で、本にしてもいいんじゃないかとも思ってました。もちろん私は続きが気になるのでこれからの更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年4月23日 16時) (レス) id: 3d497f3b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ
| 作成日時：2020年1月1日 16時
