【wrwrd】いや、こっち来んなや2

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早い足取りで保健室から出ていく2人。
あの言葉であれだけの効果が……さすがだな。

先生が深いため息を落とす。

sn「本当にアイツら………でもねAちゃん。なんだかんだ言って、優しいでしょ？」


と、言い微笑む。


『えぇ、まぁ……心配しすぎる面もありますが、一緒にいても悪くない、、、そんな奴らです』


sn「あはは、そうでしょ。あの二人だけじゃない、生徒会の奴らも一緒やで」


確かに……別に嫌いじゃなかった。一人一人が個性溢れる人達で、何かとめんどくさい人達で……この短期間でよくわかった気がする。


こんな私でも、笑いかけてくれる。


sn「………もっと、周りを見た方がいいよAちゃん。君が思ってるよりも世界は広い、今すぐとは言わない。ゆっくりでもいいから、自分に素直になって一緒にいたいヤツらを探してみて、きっと見つかるで」

sn「待ってるはずだから相手もAちゃんが来ることに………過去に何があったとかじゃない、切り捨てるんや。それがどれだけトラウマでも、乗り越えるのが大切なんや。弱音も吐いたって誰もAちゃんの事を責めたりしない」

sn「だってそうやろ？？あの二人は、何があっても離れんかった。そばにいてくれたやろ、心配してくれたやろ。そんな奴らもいるんやで？視界を広げてみれば、まだ見つけていない事だって見つけられる。今がチャンスや、これを逃せばもう来ないかもしれへん……だから頑張って見つけていこうな」


………自分に素直になる、、、どれだけコレが私にとって恐怖だったのか。
そうだよな……切り捨てる、逃げていても何も始まらない…………でも、どこか嫌な自分がいる。


素直に話してしまったら、離れていくんじゃないかって、、、心配してくれたことも、優しくしてくれたことも全て表面上のものだったら怖くて仕方ない。


それなら、今の関係でいいと思ってしまう。


まだ……素直になりそうにないや。


弱気な自分に、呆れてしまう。


出来れば、少しずつ時間を重ねて自分自身を見つけていきたいな………そして堂々とアイツらの横に居られるような──────そんな、願うはずもない思いを持ちながら言う。


『はい。頑張って見つけてみようと思います』

───────

世間体で言う「天才」が嫌いな彼女。

自分自身が嫌いな彼女。

他人という人間が嫌いな彼女。

何かを勘違いしている彼女───────。

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