起きたら翼が生えてた【MHA】 (ページ31)

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オールマイトは出久くんに講評を伝えにすごい速さで去っていった。

そういやこの時間くらいでギリギリなんだよねオールマイト...。

「羽平～！」

『ん？お、上鳴くん』

ガッと肩を組まれたので誰かと思えばワンコ上鳴くんだった。どうやらウェイになってないようだ。

『...と、切島くん』

「おう！肉弾戦男らしかったぜ！」

『ありがとう！まだまだだけど』

「そんなことねーって！やっぱ羽平すげえや」

ニカッと笑う上鳴くんはやはりワンコだった。

切島くんもこんな私を褒めてくれるのでいい子や......(単純)

＊

「え、Aちゃんももう帰るの？｣

『葉隠ちゃんごめんね、私もうフラフラでさ...』

反省会をしていた所出久くんが戻って来て爆豪くんを追いかけて行った。あのシーンである。

でも私もキツいので普通に帰ります...。

「あー、翼の色紫だもんね
わかった！また明日！」

『うんまたね～』

私はフラフラと教室を出た。

玄関まで行くと声が聞こえてきたので咄嗟に隠れる。

「氷の奴見てっ！敵わねえんじゃって思っちまった...！！クソ！！！」

『ああ...？』

時間経って来たはずなのになんでこのシーンの真っ最中なんだよ...！？

出ていけるわけないじゃんか...待っとかないと行けないやつだこれ。

「こっからだ！！俺は...！！
こっから...！！いいか！？

俺はここで一番になってやる！！！」

俺に負けるなんて二度とねえ、と捨て台詞を吐いて爆豪くんは背を向けた。

『うん......君は、強いもんね』

母親ってこんな気持ちなんだろうなとしみじみ思った。