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「そいやあ緑谷も雄英希望だったな」
...この教師も相当アホだと思う。
こりゃ大人からだめだ。
深いため息をつく。
「なァにがやってみないとだ!!!記念受験か！！
てめェが何をやれるんだ！？｣
『せんせーい質問いいですかあ？』
「...ん？羽平なんだ？」
その瞬間、クラス皆が私を見た。
『ヒーローとは何をする人でしょうか』
「......は？そんなことも｣
『ヒーローに特別憧れとかもないんで詳しくないんですよね私。けど、これだけはわかりますよ』
にこりと笑う。
『このクラスの人は、" ニセモノヒーロー " にしかなれないってことはね』
「てめえ転校生！言わせておけば...！」
『こうやって一人の子を笑って、馬鹿にして何がヒーロー？
そんな奴らが将来ヒーローになって金もらうんだと思うと吐き気がする』
「無視すんなッ！！」
『いくら個性が優れていてもそんなんじゃ意味がない。ルールも守れてないようだしね』
未だに個性を発動している奴らを笑わずに見る。
すると何人かが個性発動をやめた。
「おいてめえ...調子のってんじゃねえよ...」
来た。
今まで無視してきた爆豪くんだ。
できれば関わりたくない。
でもこの場面は漫画やアニメで見てて相当ムカついたから。
「個性はなんだよてめえ」
『は？』
ボコッて殴られると思ってた私はマヌケな声が出てしまった。
ちなみに私の個性は【鳥】だということがわかった。
...あの人と似ていて気に入ってる。
『...教えないけど』
「ア"ァ！？」
『大丈夫？...緑谷くん』
私は出久くんに手を差し伸べる。
「えっあっ、う、ウンっ！！」
顔を赤くした出久くん。
女子慣れしてないのかわいすぎる。
ぐいっと彼を立たせて、私は自分の席に戻った。
『で、プリント配るんじゃないんですか？』
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