起きたら翼が生えてた【MHA】 (ページ17)

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合格発表までの間、私は学校がない時には町中を散策していた。

何か元の世界に帰る手がかりがないかと思ったからだ。

『んー...変な空間とか、流石にないか』

モヤモヤしたやつとかあれば飛び込んでみようと思ったんだけど。

まあこの世界じゃ個性があるわけだから何があるかわからないし、無闇に飛び込むのはやめたほうが良さそうだな。

どうしたら帰れるのか。

...考えてみれば、確かいきなりぐにゃってなって倒れて起きたら此方の世界に来ていた。

『また空間が歪めばいいのかな』

考えて歩いてみるもそれらしい症状は起きなかった。

『...そろそろ帰るか』

今日もあんまり収穫ナシ、と。

包帯を変えないといけないし。

＊

『ただいまー』

家に帰ってすぐ付けていた包帯を外し、新しいものを付けようとすると、

『っ、痛、』

地味な痛みが襲ってきた。なんだよもうすぐ治るかと思ってたのに......

──貴女なら、私を救える力がある

『...え、』

.........なんで今、またあの夢の事を思い出す...？

『まさか、あの夢が大きく関係してるって事？』

彼女は " 空に羽ばたける " って言ってた。

そして " 第二の私 " とも言ってた。

後者はともかく前者は...

『個性の事...？』

考えるとそうとしか思えなくなってきた。

だとしたら、どうして彼女は私がこうなる事を知っていた？

" 個性の事を知っていた " 、 " 第二の私 " ...。

その2つを整理すると、一つの真実が明らかになる。

『嘘、でしょ』

私は、元の世界には───...