ようこそ、トリップ少女。【誰ソ彼】

褒めても何も出ない ページ39

「阿鳥さんに関しては、音楽で留学するほどだから心配はなかったし」





...全クリした後にここ読み返してたんだけど、よくよく考えてみれば寒気がするな。



阿鳥先輩が留学した、なんてこと音子先輩にしか話していないだろうし、大外が知っているのはどう考えてもおかしい。


阿鳥先輩にとって大外はこの時点ではお客様だから、自分のことなんか話さないのが当たり前だし。





音子先輩も流石にここは気づかなかったか。








「星海さんもさすが吹奏楽部と言うほどはある｣





私も褒めてくれるんかい。









『...まあ中学の頃からやってたんでそれなりには』

「大外さん、言っときますけど褒めても何もでませんからね」

「分かっているさ」




それから音子先輩は阿鳥先輩にお礼を言うべく探しに行く、と言い出した。








あー、あとねこが尊い場面。



そんで泣きたくなる場面か。







見たい...見たい、けども！ここは2人の邪魔をしてはダメだと思う。




『うん、そうだそうだ』

「ってことで、Aちゃんも行こう｣

『へえ！？』









わ、私もかーーい！









私は音子先輩に腕をひかれてバーを後にした。

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