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｢A｣
｢しょーと、起きてたの｣
梅雨ちゃんが離れていってすぐに焦凍が後ろを向いてきた。起きていたのなら、会話を全て聞いていたのかもしれない。聞かれて困るようなことは話していないし、多分大丈夫だと思う。
しかしその割に、不機嫌そうな顔をしていた。相手が男だろうと女だろうと、私が他の誰かと話すのが嫌らしい。
｢……胃が痛い。癒してくれ｣
｢う、うん。でも、ここで？個性使っちゃ……｣
｢別に危害加えたりするもんじゃないからいいだろ｣
しぶしぶ席を立ち、焦凍に近付く。他の人はほとんど座っていて、前の方で何か喧嘩しているくらいだ。席を立った時、八百万さんがちらりと私の方を見た……気がする。
｢でも、猫になったら服が……｣
｢そのままでいいだろ｣
椅子に座ったまま真顔で手を広げてくる焦凍に逆らうこともせず、抱き寄せられる。ぎゅ、と少しだけ身体が締められ、肌に熱が篭っていく。こんなに人が居るところで、とは言わずに、言われた通り個性を使う。
個性“猫”ともう一つ、“アニマルセラピー”を持っている。
父の個性をそのまま継いだのが“猫”、“アニマルセラピー”は母の治癒の個性の派生だ。
猫寄りだったせいで、母の治癒の方は薄くなってしまった。だから傷は癒せない。私が癒せるのは精神の方だ。どう考えても、傷を治せる方が貴重で良いものだ。猫っ気が強いせいで、治癒の個性が変な方向に派生してしまった。
けれど焦凍には効果抜群だった。家庭環境のせいで精神的に弱い面がある。焦凍の心が乱れないように、精神を癒す個性は小さい頃から何度も使ってきた。焦凍が私を手放そうとしないのは、この個性のおかげかもしれない。
｢……しょーと、先生来ちゃうよ｣
｢まだ大丈夫だ。もう少しこのまま、……｣
｢…………｣
背が低いせいで、焦凍の足の間に座っていても後ろから覆い被される。後ろの方の席だし、思ったより目立たないのかも……と思った矢先、｢えっあいつら……！｣と男子の声が聞こえてきた。次第にざわざわひそひそと騒がしくなる。入学早々に教室でこんなことをするから……と心の中でため息を吐いた。
｢……こっちの個性のこと、あんま話すな｣
｢！……うん、分かった｣
梅雨ちゃんに話そうとしていたのを聞かれていたらしい。焦凍がそう言うなら、そうするしかない。
……ちょっと暑いなぁ。
嫌でも聞こえる声が気になって、私は全然リラックス出来なかった。
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二 - イラスト上手すぎる、、。 (2021年5月5日 7時) (
レス) id: f6d5c08391 (このIDを非表示/違反報告)
こたつゆず(プロフ) - 絵上手すぎです!!尊敬します!!私下手くそすぎてやばいので教えて貰いたいくらいです!! 師匠と呼んでいいですか? (2018年10月7日 20時) (レス) id: 3780c963fa (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 花さん» お褒めの言葉ありがとうございます……！嬉しいです(*´ω｀*)トプ画も一応考えていたんですけど、あっという間に続編に……イラスト更新と本編の更新は別々になりそうです。トプ画の件も考えておきます、貴重なご意見ありがとうございます！ (2018年4月30日 0時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 絵、上手ですね！こういう感じの絵って大好きです！タイトル(?)の所に画像載せれるんですけど、描かないんですか？私はいいと思いますけど…時間があるときに考えて頂ければ幸いです！どうかご検討お願いします。長文失礼しました！((更新頑張って！ (2018年4月28日 22時) (レス) id: 3fabea4b64 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 鈴木美妃さん» コメントありがとうございます。申し訳ございませんが、現在夢絵のリクエストは受け付けておりません。もう少し描き慣れて、時間が余っていましたらご連絡しますm(_ _)m (2018年4月18日 19時) (レス) id: 3f1a8429d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：影猫
| 作成日時：2018年4月7日 17時
