【銀魂】転生したら吉原に売られました。【神威】

4話 ページ5

数年後、


私は13歳になった。


「A、ちょっと買い物に行ってきてくれる？」


『わかった』


「危ないから、路地裏は通っちゃいけないよ」


『はーい』


この生活にもだいぶ慣れた。


この星、烙陽は廃れていた。


『よし、買えたか。』


「Aちゃん、ここら辺は治安が悪いから気をつけんな」


治安が悪い…か。


確かに、空気が重い気がする。


路地裏にも入らず、普通に歩いていたはずなのに


囲まれた。


「ガキ、それ置いてさっさと失せな。」


それ、とは…


『…指示詞だけでは伝わらない。』


「し…？何言ってんだ！早くしねぇと、殺すぞ！！」


殴りかかてくる、


だけど、とっさに体が動いて


持っていた傘でその男の身体を貫いた。


『…なんだ、これ』


運動神経は良かったが、ここまでよかった覚えはない。


「てめぇ！！」


顔面を殴られた。


『…痛…』


女を殴るとは…


しかも、まだ私は子供だぞ。


『ﾍﾟｯ…顔も服も血だらけになった』


この状態で帰ったら母に心配をかけてしまう。


でも、帰るしかない。


家に帰ると、


「喧嘩、したのかい？」


『…うん』


母は手当てをしてくれた。


「夜兎はね、人間と違って力も強いし、傷の治りも早い…けどね、簡単に喧嘩したらいけないよ」


『どうして？』


「喧嘩は、人を苦しめるから。戦うときは、誰かを守る時だけにしなさい」


『うん』


誰かを守る時…


でも私は一番に自分の命を優先したい。


私は線路に突き落とされて死んで、ここに転生したが


次死んだら、多分、本当に死ぬ。


ならば私はこの2度目の人生を楽しみたい。


だから、こんなところで死ぬわけにはいかないのだ。

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