100年先も愛してる 4 (ページ9)

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それからは、ずっとそんな感じで、私たちの周りだけどんよりしていた。

そして、ここのところ広臣くんが小林さんに呼ばれる事が多くなった。
それは今市くんも一緒で、片岡さんと何か話してて、どうしたの？って聞いてもまだ話せないんだって教えてくれなかった。

あっちゃんと真依さんの結婚式は、あっちゃんの仕事の都合で秋まで延期された。

『なんかつまんなーい』

瑞希と二人で愚痴ばっかり言ってたの。

広臣くんも今市くんも、急に忙しくなって、頑張って作ったバレンタインのチョコもやっと渡せたらぐらい。

それをあっちゃんに話したら

『アイツはお前と違って仕事してるからな(笑)』

だって。
失礼しちゃう！

私だって仕事してるもん。
採用されないだけだもん。

『隆二さー、帰ってもずっと仕事してんの。
静かにしてなきゃって気を遣うし、同棲解消しようかと思って……登坂も残業ばっかでしょ？』

『瑞希、それは考え直して？確かに広臣くんも残業ばっかで寂しいけどさ』

いつの間にかお昼も一緒に食べなくなって、私たちは社食の片隅で真っ昼間から愚痴ばっかり。

そして３月の初旬、本当に久しぶりに広臣くんに食事に誘われた。

改めてメシ食いに行かねぇ？なんて言われる事なかったから嬉しいのと、ちょっと不安なのとで複雑。

居酒屋じゃなくて、ちゃんとしたレストラン予約してくれてて、何か話があるんだなって、さすがの私にも分かった。

お料理が運ばれてきて、勧められるままに食べるんだけど、広臣くんが話の本題に入らないから、気になって気になって、お料理の味なんてわからない(泣)

デザートを食べはじめたら、あのさってやっと広臣くんが本題に入った。

『俺、本部に呼ばれたんだ。４月に異動すると思う』

『やったじゃん！おめでとう』

喜ぶ私に、うんってだけ答えて広臣くんは浮かない顔をしている。

『どうしたの？栄転でしょ？』

『岩ちゃんもいるし、安西もいるし……他のヤツらだって…
お前おいて本部行けねぇじゃん』

『あ……大丈夫だよ。何とかするし、瑞希も翔くんもいるしさ』

『翔さん、退社するよ？聞いてない？』

マジで？
聞いてないよ！

『でもでも！広臣くんは本部行ってね？
私大丈夫だから』

なんか複雑な顔をしてる広臣くんになんて言えばいいかわからなかった。