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最終選別に行く許可が出た翌日から、更に張り切って稽古に取り組んだ。
絶対に合格するんだと、心に決めながら。
そして、最終選別に向かうまでいよいよあと3日となった日のこと。
いつも通り朝早くに目が覚めたのだが、屋敷に師範の姿は無かった。
…昨夜は任務だったけど、師範ならもう帰っていそうなものなのに。
不思議に思いながらも取り敢えず朝食の準備をしていると、開いた窓から鎹鴉と思われる鴉が羽音を立てながら飛んでくるのが見えた。
鴉「──カァーッ!死亡!!天乃天 死亡!!鬼トノ戦闘ノ末死亡ーッ!」
───え?
何を言っているのか分からなかった。
思考が追いつかないまま、ただ呆然と立ち尽くす。
『……うそ、でしょ?』
やっと出た声は震えていて、掠れていた。
理解しきれないまま、おぼつかない足取りで台所を後にする。
部屋に戻り、布団の上に倒れ込む。
『……天さんが、死んだ』
頭の中を埋め尽くす言葉を口に出す。あの人が死ぬなんて、信じられない。信じたくない。
私の事を助けてくれた日の事。
鬼殺隊を目指すことを認めてくれた日の事。
厳しい顔つきをして、私に稽古をつけてくれた事。
怪我をして帰ってきた日、心配してくれた事。
一緒に過ごした日々が走馬灯のように思い出される。
…なんでだろう。目の前が、暗くなってきた。
──そのまま、気絶するように眠りに落ちた。
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みこち(プロフ) - せんかさん» 大丈夫です。有難う御座います。 (5月12日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - みこちさん» ありがとうございます!!了解しました〜!夢主ちゃんお話にいてもいいですかね…?() (5月12日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - あの、可能でしたら、炭治郎が鬼の攻撃から玄弥を庇い、見た目其の儘に超絶美少女に変わり、知らずに兄貴の実弥が炭ちゃんに惚れて、事情を知らない兄貴を玄弥が呆れて止める…とか (5月11日 21時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
玲亜(プロフ) - せんかさん» ありがとうございます!待ってます! (5月11日 20時) (レス) id: d400c2c0a7 (このIDを非表示/違反報告)
せんか(プロフ) - 玲亜さん» 了解です!!かわいく書けるよう頑張ります!! (5月11日 20時) (レス) id: 78ee830f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せんか | 作成日時:2023年3月16日 23時