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織田信長(通称ノッブ)の宝具、三千世界で周囲のメカが蹴散らされる。そして火薬の匂いと煙がやっと止んだと思うとノッブの背後からは大量の……メカノッブ?!
「ノッブー!」
「ノブノブ!」
「ノブ、ノブブー!」
「あーはっはっはっはっ! 実に愉快じゃ! 第六天魔王の本気を見たかそこの主よ!」
少し幼さの残る口調からはいつものノッブ独特のぐだぐだ感が出ていた。
「……先輩、この方は……織田信長さんですよね」
「うん……確かに、以前現れた特殊なサーヴァントだね」
しかし関ヶ原の戦いに織田信長? はぐれサーヴァントの類にしてはえらく最近の人物が召喚されたなと思った。史実で現在生存していないのは織田信長、豊臣秀吉……。聖杯の所持者は徳川家康に敗れた西軍の者の中にいるのだろうか?
「ところでそこの女子、貴様はサーヴァントじゃろう。感じられる魔力はやや弱いが……」
「あっ、はい。デミサーヴァントのマシュ・キリエライトです。人理継続保証機関フィニス・カルデアからやってきました」
「んぬ、かるであとはどこぞのものじゃ? 聞いたことはないが……」
そこでちょうどメカの殲滅を確認し終えたロマンが通信でノッブに話しかける。
「あーテステス。ごめんねさっきまで大変だった……! そこにいるのははぐれサーヴァントの織田信長、であってるかい?」
「なんじゃこの青白い見るからになよっちい男は! もっとしゃきっとせい!」
「うっ、……まぁそれはよしとして、よくないけど! 織田信長さん。この時代はなにが起きているかわかるかい?」
「ぬう、……ここに召喚されたのはつい数日前のことじゃ。わしの死後の出来事に変わりはないようじゃが異変は所々にあると感じた」
「なるほど……ちなみに異変とは、具体的に説明してくれるか?」
真剣な顔つきのロマンがモニター越しにノッブに問う。するとノッブ、……織田信長はごくりと唾をのみゆっくりと答えた。
「…………ここは魔術師とメカの合戦場になっておる」
言ってることが無茶苦茶だった。
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作者名:よろず/串刺しゴリラ饅頭 | 作成日時:2018年1月6日 11時