いろんな告白されてみよう

卒業式* ページ7

なんだか早かった。







気付けばもう卒業か。







そういえば思い残してる事、いっぱいある













体育館は空気が寒くて冷たいけど、あんまり気は引き締まらなかった。













頭の何処かが、常にボーッとしてる












『これにて平成30年〇〇区立〇〇学校卒業式を終了いたします』













気付けば卒業式は終わっていた。














そしていつの間にか














お別れの時が来ていた















もう紗英にも璃子にも里奈にも会えない。



















…直斗にも。












みんな…















…お別れか













でも時の流れには逆らえない












私は皆に精一杯の『ありがとう』を込めて『さようなら』と言った。









これで終わりなんだ









皆も、直斗も


















終わりか…
















終わりだったんだ…

















A｢もう、会えな…い｣
















そう考えると
















急に胸が苦しくなって















我慢しても



















… 涙 が 止 ま ら な い よ
















もう戻れない、私はもう家の前













ちゃんと進まなきゃ

























A｢…直斗？｣











直斗｢よ、A｣
















A｢…なんでここにいんの…｣

















また涙が込み上げてきた

















直斗｢おい、泣くなよ｣

















直斗は指で涙を拭ってくれた

















その指はなんだか暖かかった。













直斗｢俺ら、もう会えるの最後だからさ、今日しか無いと思って｣















A｢…何？｣













直斗｢学校変わってもさ、俺、Aといてもいい？｣













A｢それって、友達として…｣

























直斗『ちげーよ、…………彼氏として、だよ』


















A｢…え？｣















私は息が止まりそうになった












直斗｢Aはどうなんだよ｣












A｢その、……一緒にいて下さい｣

















直斗のその一言で、

















私の涙は、魔法のように一瞬で笑顔に変わった。





















直斗も、ちょっと恥ずかしそうな笑顔で。

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