北の国では2［ゴールデンカムイ］ (ページ8)

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57話ページ8

街に着いた途端

杉元の荷物が盗まれた

杉元「待てコラァ！」

子どもが杉元の荷物を背負って走っている

それを走って追いかける一行

月島「あの背嚢には岩息舞治の刺青の写しが入ってるのか？」

杉元「そうだよ！」

『二手に分かれて挟み撃ちだ！』

僕は月島さんと分かれた

『逃げ足が速いですね！』

月島「正直追いつけん！」

建物に回り込んだところで杉元がいた

『杉元！』

月島「いたか？」

杉元「いねえ！」

パンパンと二発の銃声

『あの銃声、鯉登少尉ですか？』

杉元「行こう！」

辿り着くと先ほどの子ども

山田「申し訳ございません！よりにもよって、兵隊様から荷物を盗むとは…こいつは孤児で育ちが悪く、何度罰を与えても悪い癖が治らんのです！」

土下座をして謝る保護者(?)

杉元「土下座なんてもういいよ、おおごとにする気はない…俺たちそんな場合じゃないんだ」

山田「これ以上世間様にご迷惑をおかけするわけにはいきません！今日この場で保護者として責任を取らせていただきます！」

そういって抜刀すると子どもの頬を斬った

『！？』

杉元「なにやってんだてめえ！まだ子どもだぞ！」

杉元が保護者を殴った

『大丈夫か少年！？』

谷垣「傷を抑えてろ！医者へ連れて行く！」

僕と谷垣が駆け寄る

が

『あれ？』

谷垣「きれてない…」

杉元「偽物の血か！！」

山田「ええ、こっちは本物ですけど」

そういって鼻血を垂らしている保護者

山田「驚かせてすみません、場を和ますつもりが…これは手品というものです。刀に仕掛けがあるのです。海外公演で大反響だった演目、ハラキリの小道具です」

刀を見せてくれた

『すごいな、初めて見た』

月島「じゃああんたら芸人か」

山田「こっちは長吉、軽業師です」

鯉登「軽業師？どうりで…」

山田「曲馬団、ヤマダ一座…座長の山田ど申します」

どうやら樺太で公演をやるらしい

杉元「これだ！」

谷垣「何が？」

杉元「この広い街の中を聞き込みしていても効率的じゃねえ！俺たちが生きていることをアシㇼパさんに伝える方が手っ取り早くないか？」

確かにそうだな

そうしたら向こうも追ってきていることに気づいてくれる

杉元「俺を樺太公演に出せ！！不死身の杉元、ハラキリショーでこの大都市豊原に俺の名前を轟かすんだ！」