86話 ページ37
僕たちは雨竜川へ着いた
アシㇼパさんたちが獲ってきた白鳥を食べることに
アシ「レタッチㇼは食べた後に頭を木弊で包んで、また生まれ変わって戻っておいでと言って川に流してあげる。だから綺麗に食べてやれ杉元。舌やクチバシの皮も全部食べられる」
杉元「うふふ」
スプーンに乗った白鳥の頭を杉元に差し出すアシㇼパさん
杉元「コォーーーー…うふふ」
アシ「はやく食え」
白石「見ろよこれ」
白石が平太の持っていたタバコ入れを漁っている
『どれだ?』
白石「これこれ、几帳面に採れた川ごとに、砂金の標本を集めていたみたいだ」
見てみると夕張川と書かれた紙の中に砂金が少し入っている
他にも頓別川や知内川など
白石はその標本から話し始めた
アイヌは採られた砂金を1箇所に集めて隠した
その隠し場所はのっぺらぼう事件で殺された7人の他にもいる可能性はあると
ひとりで大量の金塊を移動させるのは難しいため、かなり近くにしか移動させなかったんじゃないかと
白石「さらにもっと絞り込むには、埋蔵金を鑑別して、どこの川で採れたか産地を割り出せばいい」
杉元「ああ?埋蔵金は隠されているのにそれをどうやって鑑別するんだよ!」
アシ「馬鹿だなぁ白石は」
白石「谷垣の話を忘れたか?のっぺら坊は砂金の一部を持って逃げたが舟は転覆。その砂金も沈んだと…」
杉元「支笏湖か!」
アシ「支笏湖は北海道で一番深いんだ、潜って砂金を見つけるのは絶対に不可能だ」
『ちょっとまて、支笏湖の標本に書いてある海賊さんって誰だ』
白石「網走脱獄囚24人のひとり、こいつは特に気合が入った強靭な男だぜ」
杉元「なるほど、つまりこの川へ行けば海賊を捕まえられるってことか」
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作者名:八咫烏 | 作成日時:2022年4月21日 14時