【歌い手】期待して損した。

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とりあえず話が一段落ついたので、各々好きなことをしている。



まぁ、不安な表情は皆隠しきれてないんだけどね。



今日は誰も外に出ていないため、久しぶりのシェアハウスメンバー全員集合である。


この場で言うのも難だが本当に久しぶりなのでこの風景は少し新鮮だ。




レア感のある今の状況に浸っていると遠慮がちに服の袖を引っ張られた。



『……どうしたの、96ちゃん？』


96猫｢えっと、今話せる？｣





96ちゃんの部屋に連れてこられた。


96ちゃんがベッドに腰かけたので、私もそのとなりに座る。




96猫｢ごめんね、こんな混乱してるときに……。｣


『ううん、なんかこうやって2人でゆっくり話せる時間も最近なかなかなかったから結構嬉しい。』



何年か前までは一緒にどこかに出掛けて遊んだり、お泊まり会とかしてたけど今となっては２人の都合が合わずにそんなことも出来なくなっていた。




96猫｢いやぁ、いろいろ考えちゃってさ。このまま全部悪いほうに行ったらどうしようって。｣



膝の上に乗せた手をぐっと握りしめながら話した96ちゃん。









その声は震えていて胸が痛くなった。

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