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それから数分間、画鋲をとポスターを外してはケースに入れる作業を繰り返していたら、
「ごめんお待たせ！」
「わっ？！」
制服に着替えた平野くんが走ってきたものだから驚いた。急に来るんだもん。無駄に俊敏な動きやめてほしい。
これで汗くさくない！と笑いながら隣に並んで私と同じように画鋲を外す平野くん。
「……え、手伝ってくれるの？」
「うん！うん？俺さっきそう言わなかったっけ」
「えっ言ってないよ」
「嘘！ちょっと待っててって言わなかった？」
「言ってない」
ちょっと待っててって言おうとしてちょっとバイバイって言ったのか。うーんわかんない。平野くんの言い間違いは独特だ。
「でも申し訳ないよ、私の仕事だし」
「でも本当は廉とやる仕事でしょ？今日あいついないし、俺が代わりにやれば解決！」
「うーーん？確かに助かるけど、でも……」
「もー、いーの！Aさんが助かるならそれで。ありがとうでいいよ」
早くやっちゃお、と大きな手で小さな画鋲を取る平野くんの顔は嫌では無さそうで、それどころか鼻唄でも歌い出しそうな雰囲気。
平野くんがいいならいいか、と甘えてしまうことにした。一人でやるのもつまらないし、寂しいし、大変だったから正直助かってしまっている。
「平野くん」
「ん？」
「ありがとう」
「いいえ！」
二人とも作業の手は止めずに前を向いたままで、それでも、今平野くんがあの眩しい笑顔をしているのがわかった。
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結愛(プロフ) - 突然すみません。以前他の方の小説を書かれていませんでしたか...？久しぶりに来てみたら大好きだった作品がなくなってしまっていて、頼さんをお気に入り登録していたのでもしかしたらと思いまして...。人違いやご不快に思われたらすみません。 (2020年7月23日 3時) (
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月4日 23時
