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．
「永瀬くん、」
うわ言のように彼の名前を口にする。
永瀬くんが横からパスされたボールを取ろうとしたとき、カットするために間に入ってきた男子にぶつかりそのまま後ろに倒れたのだ。
「Aさん、来て！」
突然名前を呼ばれた。
ハッとして見ると、永瀬くんに駆け寄った平野くんが私を見ている。
何でだろうと考える余裕もなく、反射的に永瀬くんと平野くんの元に走った。
永瀬くんは意識はちゃんとあって、顔をしかめながらいてぇ〜と上半身を軽く起こしていた。
「廉保健室に連れてくからAさんもついてきて！」
なんで？
なんて真剣な顔をしている平野くんに言えなくておずおずと頷くと、
「ま、え？紫耀、なんでや」
「え？だってAさん保健委員でしょ」
変わりに永瀬くんが聞いてくれたと思うと、当たり前だろみたいな顔をして答える平野くん。
いや保健委員は、別にこういうのは仕事じゃないんだけど……。
でも、永瀬くんは心配だ。
「うん、ついてく」
「いやなんで……Aさん」
こんな状況でも力なく突っ込む永瀬くんをおぶろうとする平野くんを、永瀬くんが嫌やと拒否する。
平野くんはハァー？と言いながら不満気な顔をして、永瀬くんの肩を持って一緒に立った。
私もゆっくりと進む二人の後ろについて体育館を出る。
こうして見ると平野くんはがっしりしてて、対して永瀬くんは細いなあと不相応なことを考えていた。
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結愛(プロフ) - 突然すみません。以前他の方の小説を書かれていませんでしたか...？久しぶりに来てみたら大好きだった作品がなくなってしまっていて、頼さんをお気に入り登録していたのでもしかしたらと思いまして...。人違いやご不快に思われたらすみません。 (2020年7月23日 3時) (
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月4日 23時
