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どう言うことなん、と明らかに狼狽える永瀬くんが面白くて吹き出すと、彼は何笑っとんねん！と更に顔を険しくする。
「え紫耀はさ、Aさんのことが好きなん？」
「違うよ。永瀬くんにフラれたとき平野くんとたまたま会って、私が泣いちゃって、それで」
「それでっ、て……いやでも、それ結局俺のせいやん」
うーんと顔をくしゃくしゃにする永瀬くん。
その様子はなんだかかわいくて、だからこそ、
「……なんで、あんなこと言ったの？」
ぽろりとこぼれたそれは純粋な疑問だった。
永瀬くんは私のことが好きだと言ってくれて、事実今こうして手を繋いでいて、なのに彼はあのとき“手紙なんて読みたくない”と受け取ってすらくれなかったのだ。
私の質問に責められていると感じたのか、永瀬くんはばつが悪そうにあ〜と声を漏らしながら目を伏せる。
「……俺、Aさんの恋愛相談乗ってたやん。で、相手は紫耀だと思っとって。
だからあのラブレターも紫耀宛やと思って……なんや、毒味？みたいな。毒読み的なんをさせられて、アドバイスとか言わなあかんやつだと勘違いしていて」
「……えっ、と？」
恥ずかしいのか早口で話す永瀬くんにぽかんと口が開く。
「好きなこが俺以外のやつを想って書いたラブレターなんて読みたないやん」
まさか、ラブレターを渡したときですら平野くんが好きだと勘違いされていたとは。
そこまで私の気持ちが伝わってなかったなんて。ちょっと凹む。
すると焦ったように俯く私の方を見た。
「あーーだからごめんって！ビビってた俺が悪かったです、さっきくれたやつはちゃんと大事に読む！」
「……うん」
「でもAさんも悪いで！俺への相談内容の好きなやつって、俺のことやったんやろ」
そんなんわからへんよ！と顔を赤くしながらまくしたてる永瀬くんに突然攻守逆転されて、ぎくりと嫌な汗が出た。
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あー(プロフ) - 本当に面白い作品でした！幸せをありがとうございます！ (2020年5月11日 16時) (
レス) id: 027e812693 (このIDを非表示/違反報告)
kaede0318(プロフ) - とっても面白かったです！あと、借り物競走の時の紫耀くんのお題ってなんだったんでしょうか？？ (2020年4月22日 8時) (レス) id: 71eb8c3baa (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ大好きちゃんのみー(プロフ) - sideとか誰が言ってるのか書いてあると読みやすいです(*^^*) (2020年3月19日 11時) (レス) id: f3c8e2ad49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頼 | 作成日時：2019年10月21日 20時
