2.絶望感 ページ4
目が覚めてから10分程たったが、まだ状況がわからない。
明らかに可笑しいからだ。
兎に角、此所は何処なのか知るためにも公園から出たかった。
然し、こんな朝早く(只今朝6:30)に子供が彷徨いている訳にもいかない。
もう少し時間が経ってからにしようとベンチに座り直した。
「何か手がかりになるものでも無いかな……」
そう思い、周りを見てみると足下に白いショルダーバッグがあることに気が付いた。
勝手に開けて良いものかと迷ったが、大きさからして小学生用、しかも今着ているワンピースとお揃いの物だった。
まあ、自分の物なのだろうと思いこむ事にして中身を確かめてみた。
中には、
「財布と携帯電話……だけ?」
携帯電話は今までと同じ、愛用していたもので確り猫のキーホルダーまでついていた。
然し、履歴や電話帳等は全て白紙。
「嘘でしょ……。」
今日で一番の絶望感が襲ってくる。
今までの友達との思い出等が全て無くなってしまった。
いや、それ以前に家族に電話もできなくなってしまった。
「はぁ……」
ベンチの背もたれに倒れる様にして身を投げた。
「……あ、財布は?!」
お金が無ければ、食べることもままならない。
急いで中身を確認する。
「あった……あったけど……」
財布の中身は____
1000円のみ。
「もう、どうすればいいの……」
私は横にゆっくりと倒れこみ、両目を腕で覆い、途方にくれる。
まだ朝方だからか、それとも疲れてしまったからか。
段々と眠くなってきて、私は意識を手放した。
424人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月城捺樹(プロフ) - 紅夏さん» 有難う御座います!更新させていただきました! (2018年5月14日 16時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
紅夏(プロフ) - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2018年5月1日 23時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
月城捺樹(プロフ) - 1つ1つ返せなくてすみません!沢山の方から期待して頂いてとても嬉しいです。遅くなりましたが更新させていただきました。 (2018年2月24日 21時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
みっく - とても面白いです!応援してます、更新期待してます (2018年2月21日 18時) (レス) id: c025c89ca4 (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - このような内容の作品大好きです! 次の話を期待して待機してます(●´ω`●) (2018年2月19日 23時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月城捺樹 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年10月14日 18時