25.幹部 ページ27
そろそろかな、とは思っていた。
私は身体を引きずる様にして、太宰さんから離れていく
此れくらいでいいかな……と、思った矢先。
「相変わらず悪巧みかァ太宰！」
画面の向こう側から何度も聞いたあの声が響いてきた。
「……その声は」
「こりゃ最高の眺めだ！百億の名画にも優るぜ！」
太宰さんがとても嫌そうな顔をしている。
よっぽど嫌いなんだね。
「最悪、うわっ最悪」
「良い反応してくれるじゃねえか、嬉しくて縊り殺したくなる」
ポートマフィア幹部
________中原中也
しかし、こんな嫌そうな顔をしているというのに、仲が良さそうに見えるのは何とも不思議だよね。
二人を見て物思いにふけっていると、思わぬ飛び火が来た。
「……っと。忘れちゃなんねェな。
おいそこの餓鬼！後で手前ェは連れて行かなきゃなんねェ。其処から動くなよ」
えっやだ
つい子供のような返事が出た。まァ、唐突にそう言われたらこう云ってしまうのも仕方が無いだろう。
というか餓鬼……
「……中也、いつの間に
「俺じゃねェ！首領命令だ！」
首領命令……というと森さんか。何故あの人は私を……？
あ、そういえば
「幼女趣味ちび帽子って……」
「あ"ァ"？！」
あっ声に出てた。
つい、混ぜるな危険みたいな感じだったから。
それを聞いて、太宰さんは大爆笑をしている。
中也さんは真っ赤だった。謝ろう
漸くして笑うのをやめた太宰さんが、話を続ける。
「それにしても、前から疑問だったのだけどその恥ずかしい帽子どこで購うの？」
「ケッ、言ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自 殺がどうとか云ってんだろどうせ」
「うん」
「否定する気配くらい見せろよ……」
本当に息ピッタリで漫才みたいだ。
見ていて飽きない。
「だが今や手前は悲しき虜囚……泣けるなァ太宰。否、それを通り越して少し怪しいぜ」
中也さんは太宰さんの髪を掴んで顔を近づけて話す
辺りに恐ろしい雰囲気が溢れる。
「丁稚の芥川は騙せても俺は騙せねぇ、何しろ俺は手前の元相棒だからな………何をする積もりだ」
「何って……見たままだよ。捕まって処刑待ち」
「あの太宰が不運とで過怠で捕まる筈がねぇ、そんな愚図なら俺がとっくに殺してる」
「考えすぎだよ、心配性は禿げるよ」
太宰さんは不自然なくらいに何時も通りだ。
なんというか……怖い。
ただ私は、二人のその様子を見ている事しか出来なかった。
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月城捺樹(プロフ) - 紅夏さん» 有難う御座います！更新させていただきました！ (2018年5月14日 16時) (
レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
紅夏(プロフ) - 面白かったです！これからも更新頑張ってください！ (2018年5月1日 23時) (レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
月城捺樹(プロフ) - 1つ1つ返せなくてすみません！沢山の方から期待して頂いてとても嬉しいです。遅くなりましたが更新させていただきました。 (2018年2月24日 21時) (レス) id: b10180abe7 (このIDを非表示/違反報告)
みっく - とても面白いです！応援してます、更新期待してます (2018年2月21日 18時) (レス) id: c025c89ca4 (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - このような内容の作品大好きです！ 次の話を期待して待機してます(●´ω｀●) (2018年2月19日 23時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月城捺樹 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年10月14日 18時
