新入社員は元幹部補佐【太宰治】

＿喧嘩＿ ページ19

敦side

朝、何時も通り探偵社に出勤した。其処迄は何時も通りだった……

「御早うござい……」

『治は何も判ってない!!』

入って直ぐにAさんの怒声が聞こえた。

「だから御免って！」

『前も聞いた‼此れで何回目か判ってるの!?ふざけ無いでよ!!』

そう云うと僕……否、ドアに目を移す。

───ん？僕邪魔……？じゃなくて……結構まずい⁉

ドアを僕が塞いで居たからか窓に目を移す。

……嘘でしょ⁉

「ッ!?Aちゃん!?」

『もう治何て知りませんッ！』

ベタな台詞とは逆にドアではなく窓に向かって走り……窓から飛び降りるAさん

「え!?一寸!?Aさん!?」

僕が手を伸ばす。

太宰さんが窓の下を覗きこみ叫ぶ。

ドアが開き鏡花ちゃんと与謝野女医が入る。

勢いよく開かれたドアに当たり、僕が思い切り転ぶ。

下で悲鳴が聞こえた気がした。


……否々、一帯何事ですか!?

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