Ep.28 ページ31
「えっ………虎杖のにいちゃんは？」
コナンくんは、混乱を露わにして目を白黒させていた。無理もない。私が強引に連れてきたから。
でも、あの部屋にコナンくんをぬけぬけと入らせる訳にはいかなかったのだ。幸いコナンくんの目には映る寸前だったみたいだけれど……呪霊と、見るも無惨なご遺体が、そこにいたから。等級は甘く見積もっても準ニ級の下の下。見つけたのが私か悠仁だったら、そう慌てるようなものではない。ただ、あの時一緒にいたのは、この子だったから。
一般人を巻き込むわけには行かない。
悠仁には、呪霊についてメールを送っておいた。気づくだろうか。………あ、既読ついた。
「Aさん？」
「大丈夫、悠仁にも連絡しておいたから」
「でも」
「だめ、だめよ。今日はもう終わり。もう帰ろう」
私が一歩踏み出しながら、コナンくんの手を引いた。小さな小さな手だった。たとえこの子が私達にとって、要注意の対象であったのだとしても、同じように間違いなく、
意外にも、コナンくんは抵抗せずに私に手を引かれていた。「お家の住所はわかる？」と聞くと、｢ぼ、僕一人で帰れるよ！」と言う。
あのねぇ、この時間に小学生を一人で帰らせるわけにはいかんでしょう。どんなに賢くたってこの子は子供で、私は大人なのだ。
「あっ！阿笠博士！」
「おぉ、しんい………コナンくん！全くどこに行っておったんじゃ、探したんじゃぞ」
え？誰？
私はコナンくんと、目の前に現れた白髪のおじさんを交互に見た。コナンくんが｢僕の知り合いだよ」と言って、あがさ博士、と読んだ初老の男性のところへ駆けて行く。そして、なぜかワタワタと慌てた様子の彼に｢この前事件現場で会った宮下Aさんだよ」と私を紹介した。
「あ、あぁ、なるほど。はじめまして、コナンくんの遠い親戚の阿笠
「あ、宮下Aと申します」
阿笠さんは人の良さそうな笑顔を浮かべて言った。どうもどうも。ペコリと頭を下げる。なるほど遠縁の親戚、なら保護者みたいなもんか。探してた……って言ってたよね。
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やなり(プロフ) - jenniferwu3429さん» 原作は辛すぎますよね……。 (8月13日 18時) (
レス) id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
jenniferwu3429(プロフ) - この作品を読む度に禅院姉妹のことを思い出すな (7月13日 3時) (レス) @page4 id: 426e07a7b9 (このIDを非表示/違反報告)
やなり(プロフ) - RIOさん» お返事遅くなってしまいすみません！コメントありがとうございます！こうしてコメントを、いただくと筆が乗ってしまう単純なわたし……(^-^; 少しづつにはなりますが更新していくので、お付き合いいただけるとうれしいですm(_ _)m (2022年5月28日 9時) (レス) id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 早く続き読みたいです！ (2022年5月24日 6時) (レス) @page11 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
やなり(プロフ) - sou様、こ、光栄なお言葉をありがとうございます……！あらかじめ書き溜めた分はコツコツ更新していこうと思っています。完結まで私の妄想に付き合っていただけるとうれしいです(*´꒳`*)。ご期待に添えるように頑張りますね！！ (2022年5月22日 9時) (レス) id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やなり | 作成日時：2022年5月21日 16時
