メタ推理で犯人当てたらJK探偵とか呼ばれだした【名探偵コナン】

Ep.22 改めてよろしく ページ22

「ない……」

「やっぱり！ ごめんなさい……まさかこんな所で会えるとは思わなくて、さっき交番に届けてきちゃったの……」

それは仕方ない。私だってまた会うとは思ってなかった。そういえば交番ってどこかで見たような。

「ううん。交番って、米花駅前にあった交番？ それなら今から取ってくるけど……」

「ええ、あの、よかったら私も一緒に──」

「大丈夫、ボクが着いてくよ！」

「え？」

蘭と私の声が重なった。

「だってAお姉ちゃん、この辺りは詳しくないんでしょ？ 制服も見たことないし。迷っちゃうと大変だから、駅前まで案内するよ！」

「あ、ああ……そういう……。別に大丈夫だけど……」

「いいからいいから！ 行こ、Aお姉ちゃん！」

「あれ？ 哀ちゃんも行っちゃうの？」

「すぐに戻るわ。公園でサッカーの場所取りしててくれる？」

えっ、二人だけ着いてくんの。怖。

もしかしてさっき二人で話していたのもそれ関係？

初めはともかく、ずっと警戒されているようには感じなかったけど……子供たちを引き離すってことは、子供だけの話で済ませる気がない？

……私、探偵より、容疑者に向いてるかもしれない。

「ほら、行こうよお姉ちゃん！」

「じゃあ……あ、えっと、お姉さん、拾ってくれてありがとう。探偵団のみんなもバイバイ」

蘭たちに手を振り、私はコナンと灰原さんを引き連れてその場を離れた。

こうなった彼は随分しつこいことを私は経験則で知っている。満足するまで探らせてやるのが、何だかんだ平和に終わるだろうな。



駅までの道を三人で並んで歩く。少しの間無言があったが、真っ先に口を開いたのはやはりコナンだった。

「それにしてもビックリしちゃった。ボクたちと会う前に蘭ねーちゃん達と会ってたなんて」

「……会ったって言っても、私がぶつかっちゃって、手を貸してくれただけだよ」

「そんな事があったんだ！ 黒髪の方が蘭ねーちゃんで、茶髪の方が園子ねーちゃんだよ」

「みたいだね。他の子たちは、歩美ちゃんと元太くんと光彦くんかな」

「そう！ 呼びあってたのを聞いたの？」

「うん。それに……灰原哀ちゃんと、コナンくんだよね。コナンくんの上のお名前は？」

「江戸川だよ！ 江戸川コナン。よろしくね」

「そう。改めてになるけど、私はAA。よろしく」

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