Ep.7 一幕の終結 ページ30
リーダーは、ドアが開ききらないうちに構えた機関銃をとめどなく打ち出し始めた。
「ぬぅあああああ！」
計画を阻害されたことで頭に血が上っている。めちゃくちゃな間隔で乱射される銃弾。コナンたちと共に直前に動き出していたAは、防弾ガラスのショーケースの影に身を隠そうと走った。顔の横を、脚先を、弾丸がすり抜ける。
コナンは横向きに走りながら、赤い靴のダイヤルを回し相手に狙いを定めている。それを視界の端に見た時、誰かに右手を引かれた。
「ッ……！？」
ベルトのバックルからポン、とサッカーボールが飛び出す。リーダーの男を真っ直ぐに目掛け、スパークの走るシューズを強く蹴り上げた。
「───────くらえぇッ！！」
ボールは一直線に軌道を描き、目を剥いて慄く男を真っ直ぐに捉え……
「ぐぁあっ！？」
顎から直撃。ボールと共に男も背後へと吹っ飛び、手放された機銃が床に落ちて滑った。
そうして再び訪れた安堵の沈黙にようやく息をつき、ステージの裏へAを引き込んだキッドの横顔を見上げた。庇うように覆いかぶさっているようにも見えて、それが癪に障ったAは無愛想に立ち上がる。
「……ありがとう、でも大丈夫。ただのお嬢様じゃないんだから」
「レディをほったらかしてさっさと逃げるようじゃ、怪盗の名が廃るんでね」
顔色も変えずすました顔をするキッド。本人にもAにも怪我ひとつなく、対して頬に血のにじむコナンへ歩み寄って行く白い背中に口をとがらせた。
「そうですか……」
悠然と歩いてくるキッドに面白くなさそうな顔を向けるコナン。その頬の怪我に、キッドは絆創膏を取り出して貼り付けた。桟橋で蘭に貰い、スカイデッキで変装を見破られるきっかけとなった絆創膏の片割れだった。
「戦士の勲章、だな」
「いっ……、……Aさんは？ ケガはない？」
「……平気」
やたらと不機嫌に、しかもキッドを睨みつけながらそう言うA。なぜ怒られているのか分からないキッドが怪訝に見返す。Aは知らん顔でふいと真逆の方に目を背ける。
──────そういやあの二人、飛行船の上で何か話したのか？ 傍観していたコナンが首を傾げる。いつの間にか仲良くなったんだろうか。
なんだか妙に険悪な二人をよそに、気絶してきるリーダーの傍らまで行って無線機を拾い上げた。繋がっているのを確認してマイクに話しかける。
「……あー、もしもし？ 残りの人聞いてるー？」
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ほろにがクラゲ(プロフ) - 美桜琉さん» ありがとうございます！完結しました！よかったです、今回は特に私の自己満だったので、楽しんでくれてる人いるかなー？って心配で…ホントですか！過去編！か、書いてみようかな？？ (2019年9月22日 21時) (
レス) id: 9807b016db (このIDを非表示/違反報告)
美桜琉(プロフ) - 完結おめでとうこざいます！ほんっとに最高でした！！過去編マジで見たいです…！ (2019年9月22日 21時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - パシェロさん» ひゃあありがとうございますー！できるだけ映画に沿えるように…物語に夢主が埋もれるかもしれないんですが…(；´Д｀)今後も頑張ります！ (2019年9月7日 9時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
パシェロ(プロフ) - にゃんーーー！！（（^ω^ΞΞΞ^ω^））これが見たかったー！！映画風の夢小説見たかったんやー！ (2019年9月7日 8時) (レス) id: b9096b0156 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - バス停さん» 私必死に金ローしてました() 大丈夫ですかちゃんと画面観れました？ (2019年9月6日 23時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほろにがクラゲ
| 作成日時：2019年9月5日 16時
