松尾君と、憂鬱

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昨日書きなぐった案を元にクラスの中でも役割を分担した。特に意見は無く、かといってやる気が無いわけでもなく、我がクラスはゆるーく楽しむタイプのようだ。



衣装はパステルカラーのチェックの生地で、女子はワンピース。男子はネクタイとカフェエプロンを作ることになり、私も衣装の手伝いをする予定。



クラスの衣装も人気投票があるとのことで各クラス衣装にもこだわっている。




衣装係の子と安い生地を探して家に帰ると、さすがに疲れた。


そういえば具合悪いんだった……








もう遅い気もするし、忘れてたほどには良くなってるんだろうけど一応マスクをすると鳴るインターホン。





この時間、どうせ匠海だ。





鍵が開いてるのを知っててたまに鳴らしては反応を楽しむんだよこいつは。





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「いつも通り開いてますけど」と半ギレでドアを開けると「そんなん知るか」と逆ギレする、松尾君。





ん？ま、松尾君……！？





パタンとそのままドアを閉めると「ふざけんな」というドスの効いた声とともにドアが開いた。






後ろでお腹を抱えて笑う匠海。ふざけんな。








「松尾のクラスやきそばじゃん？Aのクラスたこやきじゃん？練習しようぜ」







ケラケラ笑いながら家に上がる匠海とは裏腹に玄関で難しい顔をしている松尾君に「どうぞ」と声をかけて中に招き入れた。








なぜ今日に限って我が家に人がいないのか。
いや、いなくてよかったような……








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