検索窓
今日:37 hit、昨日:43 hit、合計:154,011 hit

11 ページ11

.







「で、どんな関係なん」







別に興味があるわけではないだろうに。






「ど、どんな関係でもないよ?」



「そぉなんや、なんか仲よさそうな雰囲気だったから」








みんなに向けるにっこり笑顔をみせた松尾君につられて、とりあえずえへっと不器用に笑っておいた。








「先輩は人と付き合ったこととかあるん?」




「あるよ、私にだって」









ふぅん、ってやっぱり興味なさそう。









「それより今日当番?」



「図書室ね、そうだよ」









そして予鈴がなり、終わったはずの今日の松尾君。



しかし放課後図書室にいくと松尾君がいた。









「探してる本があるんやけど、わからなくて」




「なんて本?」



「リストアップしておいた」






メモをもらって見てみるとびっしりと参考書が書かれている。
ひとつひとつ集めて手が痛くなってきたと同時に、やっと「いやこれぱしられてる」と気付いた。




怒りながら松尾君のところに行くと、松尾君はノートに伏せて夢の世界だった。





「……夢に逃げられた」







メモに書かれた本を置いてカウンター内の椅子に腰掛ける。






放課後に図書室に来る人は少ない。

尚も眠っている松尾君と傍らにおいた本を眺める。






松尾君と参考書。




なんか引っかかる、その原因はなんでもサラリとこなす松尾君に似合わない参考書だ。


料理は……あれだったけど。







才色兼備の松尾君は努力家なのかもしれない。




全てにおいて完璧といわれる松尾君は努力の賜物であって。







それはもしかしたら、周りが勝手に作り上げた松尾君になるために……









「松尾君、もう閉めるよ」







下校時刻ギリギリまで眠った松尾君をゆすって起こす。




「……うそぉ、」




のっそりと身体を起こし目をこする。


全て借りていくとのことで、さすがに重いだろうと数冊自転車まで運ぶのを手伝った。






「送ってくわ」









また恐る恐る荷台に跨る。



やっぱり慣れないな、松尾君だと。









「今日は前も重い〜」







……一言多いのはだいぶ慣れた。









.

12→←10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (269 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1045人がお気に入り
設定タグ:超特急 , 松尾太陽 , タカシ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

5 - 続きが気になります!! (2020年4月24日 1時) (レス) id: e2f7b4b683 (このIDを非表示/違反報告)
- もう更新はなさらないのでしょうか?( ; ; ) (2020年2月5日 4時) (レス) id: 69e88fbea1 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 続きが楽しみです!更新楽しみにしてます〜(^ ^) (2019年1月16日 19時) (レス) id: 7620beece4 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - すごく面白かったので更新楽しみにしてます! (2018年12月24日 12時) (レス) id: 1ea4876c06 (このIDを非表示/違反報告)
かいら(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいー (2018年6月18日 13時) (レス) id: f9d0a6bd90 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:plum ne | 作成日時:2016年11月3日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。