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愛染国俊 極 ページ10
「加護ってのはさ、信じる所にしか働かないんだぜ」
そう言いつつも、彼の主であるAが加護なんてものを信じられなくなっていることくらい、とうの昔に分かっていた。
信じるものは救われる。そんなことを今も信じている人間は少ないだろう。
信じるから裏切られる。それならば何も信じなければいい。
それでも主は、いつでも自分を傍に置いてくれた。信用されることは嬉しかった。
しかし主は、本丸に来なくなった。
最後の会話はなんだっただろうか
「蛍はああ見えて凶暴だぜ？俺も負けてないけど」
そうだ、修行に行って、強くなったんだ。身も心も。昔の自分とは違う。
主の居場所なら知っている。伊達にここの古株をやっていない。本丸の抜け道くらいお手の物だ。
「今こそ−愛染明王、力を貸せ」
大切な人を、守るために−
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作者名：ホタルイシ | 作成日時：2018年10月10日 18時
