姐さんの部下は男性恐怖症【文豪ストレイドッグス】

姐さんの部下15 ページ18

Aside


私「えっ！中原幹部が半年出張！？」


帰った次の日の朝、尾崎幹部から中原幹部の出張について教えてもらった。


まだお礼も言ってないのに……



尾崎幹部いわく、昼頃出立らしい。




力が入らない足を叩いて起こし、急いで着替えて走る。




私は男の人が苦手だ。


私より大きい。

私より強い。

私より偉い。


怖い。



でも中原幹部といると怖くない。


むしろ安心感を感じさせられる。


普通に接してくれた。


でも、こんな私を助けてくれた。


感謝の気持ちを伝えないと。



姐さん「Aや。急いでおるのはわかっておる。しかしのう、あいにく鴎外殿がそなたから話を聞きたいそうじゃ。」


こんな時に……。


そのご首領に太宰さんについて聞かれた。


彼の目は全て見えているようなのに、なぜ見えないフリをするのかわからない。


震えが止まらなかったが、早く行かないとという気持ちが止まらず、そわそわしていた。




首領の部屋を出て、ポートマフィア拠点の出口に向かう。


ぶつかる黒服さんたちにごめんなさい、ごめんなさいと言いながら進む。


一つ、駐車場から出る車があった。


間に合わないっ！


中にいる中原幹部が私に気づいて目を見開いていたのがわかる。


でもその瞬間車はさっきより加速し、お互いの表情すら見えなくなる。



何も言えなかった。





ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ



こんな時になんなんだと思い携帯を見てみると知らない番号だった。



出る気力もないが仕事についてだとだめなので出てみる。







足がすくんだ。聞き覚えのある声だからだ。相手が話したから聞こえたけど何を話したのかも覚えていないほど衝撃の相手だった。


『やぁ♪Aちゃん。その元気の無さだと中也が出張にでも行ったのかい？まあ私としたら邪魔者が減って嬉しいんだけどね。また会いにいくからね、A。下手になってたら一からやり直そう。




愛してるよ。』





最初から最後まで言葉も出なかった。




携帯がまた振動するが手に力が入らず落としてしまう。





相手は中原幹部だったと後で気づいた。

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