大切な人の席【江戸川乱歩】

9席 ページ11

Aside

今すぐ頭から冷水かけたい気分

本当に今すぐ、顔の熱が引かない

乱歩は、依頼が入って居ないのが幸い

黒髪ちゃんと髪飾りさんにバレてる

すっっごい善い顔してる

し、知らん顔しよ…

「Aさん？」

「ちょっと…今は僕Aじゃないんだ」

自分でもよくわかる嘘

そんな嘘は通用せず、医務室に連行される

「厭だ！僕戻る！」

「なんだい、大きな声出せるンだね」

「うわぁあ！」

無慈悲にも扉は閉められる

多分皆助けれなかったのだろう、何とも云えない目をしていた

ひぇ…怖い…

「ちょっとだけ、お話しましょ？」

「厭…僕これからタイムセールに行く予定が…」

「今日のタイムセールは終わったよ」

「僕の心の中では終わってない」

諦めなと髪飾りさんから云われる

勿論、乱歩の話だった

何もないし、何もやってない

僕無実

「お顔が赤い様ですが…何かあったんですか？！」

「うぅ…」

現在、医務室のベッドの布団に籠城している

「かっこいいと思ったかい？」

「まぁ…てか、ここの人全員顔面偏差値おかしいんですよ」

「キュンと来ましたか？」

「し、たけど」

「何処で？！」

布団を勢いよく剥ぎ取りキラキラしながら僕を見る

何かしらの拷問受けてるのかな？

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