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side 18

6月18日、ベルーナドームでの、西武戦。

いつもサヨナラ打を打った選手に水をかける側の僕が、今日は水をめちゃくちゃかけられた。冷たい。

……試合中はもちろん集中していても、

あの瞬間は、Aさんのことを考えていた。

ヒーローインタビューの前に一度着替えをするためベンチ裏に向かえば、そこにはずっと頭から離れない顔。

「由伸！すごい！すごいね！おめでとう！」

いつもよりテンションの高いAさんの顔を見て、思わず笑ってしまう。

18『ハハっ、Aさん、テンション高すぎやないですか』

「由伸ならできるって、分かってたけど、

でもやっぱりすごいね、ついに達成したんだね！

……由伸、ありがとう」

18『え？』

「いつもたくさんの感動をありがとう。

由伸の努力をみて、活躍をみて、わたしももっと頑張ろうと思えるし、もっと、由伸やみんなの力になれるように努力しようって思える。

……だから、ありがとう！」

18『……Aさんのおかげで、僕は今日もがんばれました。

……これからも、よろしくお願いします』

「うん！

よし、インタビュー、行っておいで！ファンのみなさんが待ってるよ」

18『はい、あ、Aさん』

「ん？」

18『……ご褒美に、ご飯、連れてってください』

「……！もちろん！いいところに行こう！」

18『はい！』

Aさんのこんな素敵な笑顔を見られるのが、

いつか、僕だけになればいい。