第二十六話 ページ26
- 爆豪 side -
授業が終わって、
教室を出ようとした時だった。
「Aさん...、居るかなぁ...。」
デクが、カイシの名前を
呟いて、そう言った。
入口のドアから少し離れて、
もぞもぞとしているソイツは、
少しだけ、顔が赤かった。
瞬間に、腹の底がぐつぐつ
煮えているような感覚に陥る。
...なんでデクが、カイシを名前で呼んでんだ...
その時は、無意識に思っただけだった。
階段を２、３段降りたところで、
少しだけ会話を聞く。
カイシもデクも、声は弾んでいて
腹が立つほど楽しそうだった。
”チッ”、と、二人に聞こえるか
聞こえないか程度の舌打ちをすると、
その場から逃げるように、
俺は足早に階段を降りていった。
.
その後はすぐに予鈴が鳴って、
教室に戻った頃には
カイシは自分の席に居た。
座ってないのは俺だけで、
” おせぇぞ〜 爆豪 ”と、
周りのヤツらが俺にそう言う。
” 分かッてるわ！！ ”
そう相手を軽く睨むと、
教室は少し甲高い笑い声に包まれた。
その笑い声にはカイシの声も含まれていた。
クラスのヤツらの笑い声の中で、
一番大きく聞こえたソイツの笑い声。
席は遠く離れているのに、
少しだけ俺の方を見て小さく笑っているだけなのに、
ソイツの声に、何よりも誰よりも
耳を傾けていたことが、
俺には、分かる気がしなかった。
顔をソイツから教卓の方に向けると、
もう既に先生は来ていた。
周りもそれに気付いたのか、
すぐにしんと静かになって、
古いチャイムの音と先生の声が教室に響いていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
作者：近々テストを控えているので、
更新頻度がどっと減ります、
申し訳ありません。
.
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縁(プロフ) - ケロまる。さん» 初めまして。私の作品を読んでいただいてありがとうございます。応援していただけると、とても励みになります！面白いと思って頂けるよう努めていきます！ (2023年2月12日 9時) (
レス) id: 36c180ca86 (このIDを非表示/違反報告)
ケロまる。(プロフ) - 初めまして。この作品を読ませていただいています。あなたの書くヒロアカの夢小説大好きです。上から目線になっちゃいましたが、更新頑張ってください！ (2023年2月11日 20時) (レス) @page31 id: 0601be7ffe (このIDを非表示/違反報告)
縁(プロフ) - 雪樹さん» 初めまして。励みになるコメントありがとうございます。不定期更新ではありますが、面白い作品にできるよう頑張っていきます！ (2023年2月2日 16時) (レス) id: 36c180ca86 (このIDを非表示/違反報告)
雪樹(プロフ) - 初めまして！今日この作品と出会いあまりにも面白すぎて一気に読んでしまいました。今後どうなっていくのかすごく楽しみです。更新頑張ってください！応援しています！ (2023年1月29日 22時) (レス) id: 671c591c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：縁 | 作成日時：2023年1月25日 20時
