第五十一話 ー独占ー ページ21
ー斉藤目線ー
Aがいつまで経っても部屋に帰って来ないから心配でそこら辺をぶらぶらと探していたら、久々知君と尾浜君の部屋の前に六年生がいた。
六年生は部屋の戸を少し開け、六人で覗き込んでいるという奇妙な光景をしていた。
そこで俺は、声をかけた。
「あ、六年生の皆。此処で何してるの?」
すると六年生は此方を目だけ動かして見、
「「「斉藤タカ丸!!」」」
と俺の名を言った。
六年生全員が五いの部屋を覗くのは何か理由があるのかもしれない。だけど俺にはAを探しに来たんだ!
少しでもAの手掛かりを掴む為、六年生に声を掛けた。
「ねぇ、A知らない?」
すると六年生は何とも言えぬ顔をして、全員が一斉に五いの部屋を指さした。
え、ここにいるの?
そう思い、部屋をちらりと見ると五年生とAが共に寝ている光景を目にした。
A愛し隊の五年生は満足気に口角を上げて寝ている。Aも頭巾を取っているため鼻や口が露になっている。いつも寝る時も鼻から口を布で覆っているから、Aの鼻や口を直視するのは初めてだった。食事中も急いで食べて、急いで鼻等を覆うから。
綺麗な形・・・。鼻筋は高く、細く通っている。唇も上唇と下唇が薄めのせいか、鼻から下がすっきりとした顔立ちで立花君みたいな美人顔と言われる顔立ちだ。
だけどまだ十三歳だからか、どこか幼さがある可愛らしい顔。
って、それ以前に何でこうなったのか・・・そう問う様に六年生を見ると彼らは首を横に振った。
分からないって言うことか・・・。
別に、Aが夜部屋に居ないことには慣れている。会計委員会のお手伝いの日は高確率でいないから。
・・・だけどやっぱ、いるといないでは全然違う。
Aの朝起きた時のぼーっとした顔はすっごく可愛いし、冬の時は寒いからか、気付けば俺の布団に入ってるし、お風呂上がりの髪の毛もふわふわで触り心地が最高で、何より・・・、Aは四年生以上で唯一俺だけ下の名前で呼ぶ。
・・・それは関係無い、けどそれがすっごく嬉しい。Aにとって俺は他の上級生より特別な存在なのかな・・・?
そう思うだけで心臓がドクドクと言い、心が満たされる。
あれ、俺もA愛し隊じゃん。
「タカ丸?大丈夫?」
善法寺君の声ではっと我に返る。
「う、うん。大丈夫、ありがとう。」
「今夜だけAをここに寝させてあげて。」
「・・・分かった。」
・・・絶対、五年生に負けないから。
第五十二話 ー宿題ー ~忍術学園全員出動!パロ~→←第五十話 ー捜索ー
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あい(プロフ) - ありがとございます🥺 (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!体調までお気遣い頂き本当にありがとうございます…!!あいさんも、三寒四温の時期ですのでお体を大切にお過ごし下さい☺️ (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 全員出動楽しみです!! リクエストこちらこそ忙しいのにありがとございます🥺 ゆっくりで良いので体を大事にして下さいね、、風邪引かないように気をつけてください (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメント、リクエストありがとうございます!リクエスト無理を言ってしまい申し訳ありません… 忍術学園全員出動!ですよね?ご期待に応えれる様なお話は書けないかもしれませんが頑張ります!今の内容が終わったら即書かせて頂きます! (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あ!! ありがとございます 泣きそうですwww また続き描きますねwww えっとリクエストなんですけど映画を書いて欲しいです!! 喜三太救出とオオマガトキの話です (2022年3月20日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷室アオイ | 作成日時:2022年1月17日 20時