会議後 ページ35
No side
会議が終わり、ぞろぞろと国達は帰っていく。
……不可思議なことに、いつもは皆の倍早く帰っていたスペインがポツンと会議室に残っていた。
今会議室に残っているのはスペインを合わせてオーストリア、イタリア、ハンガリーの四人だ。
墺「……さて、この後オーケストラの打ち合わせもありますし、先に失礼しますね。」
ガタリと立上がりドアの方へ出向く。
……だが、いざ扉を開けるに当たったとき、墺は後ろを振り向き首をかしげながらこう言った。
墺「……ハンガリー?今日は一緒じゃなくていいんですか?」
その言葉にはっとし、オーストリアの方を向くハンガリーは僅かに微笑んで
洪「いえ……今日は久々にイタちゃんと帰る約束してるんです。お気遣い、ありがとうございます。」
一瞬目を見開くも、そうですか、とだけ言い残しオーストリアはドアを開け、行ってしまった。
寂しそうにドアがしまるのを見つめるハンガリー。
北伊「は、ハンガリーさん?……俺達も行こうよ?」
暗い顔のハンガリーを気にしつつ、帰ろうと促す北イタリアだったが、それはスペインによって遮られた。
西「あー、イタちゃん?…ごめんなー、親分、これからハンガリーと話したいことあるんよ。だから、ハンガリーと帰るなら待っとってくれへん?」
いつもの申し訳なさそうな言い方のスペイン。
北イタリアはただうんと頷くだけだった。
北伊「じゃあ、入口で待ってるね、二人とも。」
そう言ってゆっくりとした足取りでドアの向こうへ行ってしまった。
それを確認したスペインが動き出す。
西「……なぁ、ハンガリー。話って何やと思う?」
洪「…」
西「おーい、聞こえん訳ないやろー?;」
座ったままのハンガリーに歩みより、屈んで呼び掛けたものの、やれやれと肩をすぼませて立上がり一旦後ろに下がった。
西「んなお人形さんみたいな真似しても一緒やで!……でな。今日の会議前のことなんやけど。」
洪「!……言う気になったの?」
その挑発のような口振りからは考えられような態度をとるハンガリー。声も体も震えていた。
西「言う気も何もー……あれ、犯人俺やで?」
洪「……フフッ,貴方、本当にあの二人好きね。まさか庇うなんてこt」
西「はぁ?何であんなやつらを好きにならないかんの?……大体、庇うにしては俺ただの良い奴やん」
洪「…認めたくはなかったけど、まさか貴方だったとはねA誘拐の犯人が。」
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Arty(もとYngve)(プロフ) - 美布田千絵さん» 尊敬すべき俺のお母さんですね★ 塩は許すけど醤油はアウトな! (2019年5月5日 0時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
ほのか@風花 - 美布田千絵さん» コメ失礼しゃーす!え?トマトに醤油?うちトマトには塩かけて食べるよ?? (2019年5月4日 15時) (レス) id: a60bbace95 (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 美布田千絵さん» わかったわ!物足りないならアレンジしちゃえばいいんだよ!親分,別に構わないよね!トマトが風味残して美味しく食べられるのであれば!…俺は素材派だけどね! (2019年5月3日 21時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 美布田千絵さん» なにいってやがるんですか!トマトがもったいない!ならぜんぶパエージャやピッツェリアとかにしたら普通に食べてくれるよな!?醤油は没収しないから! (2019年5月3日 21時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 美布田千絵さん» そうだよ!トマト食べてんのに風味が台無しだし,その…塩分的な問題あるからおじいさまどうか醤油をよこせください……! (2019年5月3日 21時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美布田千絵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mariarosem1/
作成日時:2019年3月4日 1時