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駐車場に車を停め、横浜の町を歩く
中華街に入ると、食べ物を見つけると一直線に走っていく宏光さん
早くも肉まん二つを購入し、どうぞと渡される
リスのように口いっぱいに含み、美味しそうに食べる姿に、おかしくて笑ってしまった
「あんだよ。何がおかしいんだよ」
「随分、美味しそうに食べるなーって」
「美味いもんを美味そうに食わなきゃ、不味くなんだろ」
「たしかに、そうだね」
「安心しろ。お前の料理は美味くても不味くても、これからも俺だけは美味しそうに食ってやるよ」
自分の発言に照れたのか、少し顔が赤くなっている
そんな姿が愛おしくて、胸がきゅーっとなる
けれど、これからも、なんて未来はない
その現実に悲しくも思う
それからも、美味しそうな食べ物を見つける度、目を輝かせていく
いつもならそれを、写真に収める
けれど、形として宏光さんが残ってしまったら、この想いからは断ち切れなくなってしまう
そんな未練がましい女にはなりたくないから
だから、心の中だけに刻んでおくだけで十分だ
今日、私にだけ見せてくれる笑顔
これからは奥さんと赤ちゃんのために_____
なんて今は思えない
けれど、いつか思える日が来るといいな
それは一体いつなんだろうか_____
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たまっち(プロフ) - nanacoさん» 初めまして、たまっちです!ご感想ありがとうございますm(_ _)m初コメですごく嬉しいです!今後もぜひ、展開を楽しみに読んでいただけると幸いです(o>ω<o) (2020年2月23日 2時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 初めまして(*^^*) 今日ランキングで見つけて、ここまで拝読しました(TT) 不倫ものなのにドロドロしてなくて胸が苦しくなります(;ω;) (2020年2月20日 19時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまっち | 作成日時:2020年2月7日 22時