ブルピンに拾われました

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・you side・






あれから3週間が経った。4人の態度は変わらない。



一方。私はというと、過去に痛いほど体に刻まれてきた恐怖と緊張から逃げられずにいた。未だに悪夢を見て夜中に目が覚める。

誰かがこの部屋に忍び込んで、襲われないだろうかと考える

そんなこと思いたくないけど頭と体がどうしても警戒してしまう。あの4人は優しい。けれど信用はできない


(ダメ。簡単に信じちゃだめ)


今まで私に優しくしてくれた大人は必ず裏に何かを隠していた

あの人達だってきっと…

いや、わからない

あの人たちから悪意は感じられない

………私が、そう思いたいだけかもしれない。



また裏切られるかもしれないという恐怖が私を蝕んでいく

分かっている

人を信じれば信じるほど裏切られた時の絶望は深い

私は知っているんだ

絶望の色が何色なのかを
















＊


釜山で私を引き取ってくれる里親が見つかった時、その家の養子(むすめ)となった私は 108日目で地獄を見た。

第一印象は暖かそうな家庭。両親がいて子供がいる。
ごく普通の家庭だった


-「今日からここがあなたの家よ。なんでも好きに使っていいの」

-「僕らの所に来てくれてありがとう。今日から3人で家族だ」

-「お前は今日から俺の妹だ。俺のことはオッパって呼んでもいいぞ」


私を娘として迎え入れた3人の大人たち。
優しい顔をしていた。実際優しかった

朝起きたら「おはよう」と言ってくれて、ちゃんと学校に行かせてもらって、ご飯を作ってくれて、お風呂も入れさせてもらえて、夜は「おやすみ」のハグをしてくれた。私の兄となった人にはドライブに連れてってもらったり、時々勉強を教えてもらったりと、兄として良くしてくれた。

生みの親と違って私を痛めつけない。
ここが私の居場所。

やっと、やっと幸せを手に入れられたと思った。
私はこれから普通になれる、と。

幸せを 夢みていた





私が、15になるまでは

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