パパは私を見てくれない。【フロイド・リーチ】

７ ページ7

ジェイド・リーチsideーーー。


「…おや？」

「ジェイド叔父さん、」

「…、…ご機嫌ですね？」

やけにいつもより足取りが軽い気が…、

「…分かっちゃう？」

「…フロイドの事ですね。何があったんですか」

「…お父さんが、ね、朝ごはん…作ってくれたの」

照れ臭そうに、でもとても嬉しそうに微笑みながら教えてくれる。

…珍しい。

「…良かった」

一人、聞こえないようにそう呟く。

「？」

「…嗚呼、そういえば…。

今日はアズールの仕事場へ行くんですが、Aも着いてきますか？」

「…！アズールさんのところ行っていいの？」

…Aにとって、フロイドは父親、僕はフロイド…自分の父親の兄、親戚でアズールは兄のような存在。

年に一桁ほどしか会えないのだからこの喜びようなのだ。

「…行きましょうか、」

____________________________________


「ジェイド、遅いぞ。十分も遅刻…し…、


…A！！」

おやおやおや、僕の時と反応が違いすぎるのでは…？？

一応幼馴染なんですがねぇ…


「アズールさん！！！」

ハグをして、頰にキスをする。

親愛の証だ。



「…ふふ」

Aが嬉しいなら、それでいい。

８→←６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す